第2章 出会いと旅立ち
この様子を見ていたかのように、一瞬で元の色に戻った箱の中は緊張感のある空気に包まれた。
それは、採点を意味していているが、これで安心している場合ではない。
……なぜなら、ここからが本番だからだ。
次に行われる能力試験と技術試験の二つは、国王と対戦しなくてはならないのだ。(対戦を行うのは最上級を取る者のみで、本当に階級に適した能力と技術が備わっているのかを判断する必要があるからだ)
…暫くすると、電気が勢い良く流れる音を立てながら、箱が宮殿くらいの大きさになり、色も黒く変化した。
こうしたのは、魔法を使っても周りに被害が及ばなくするのと、外に居る評議員達に中の様子を見させる為だ。
それを緊張しすぎて高鳴る胸の鼓動をなんとか鎮めるように見渡したエレンは、いよいよかと思いながら、反対から入ってきた国王を見つめた。
二人はどちらかともなく近寄り、お互いの顔を見つめ合った後、お辞儀をしたかと思うと素早く距離を置いた。
……これが戦いの合図となった。
「…ウゼット・ブルスレー!」"岩よ降り積もれ"
先に仕掛けてきたのは国王。
一瞬にして大きな岩が天井から降ってくる中、エレンはそれを静かに見据えてー。
「…イースティル・サンテェラ!」"砕け散れ"
あっさりと岩を全て粉々にし、評議員の小声を聞きながら、先に手を出さない方が身の安全を確保できるし、攻撃を見極められると考えていた。
しかしー。そう呑気に考えている暇などなかった。
国王の方を見ると、今まさに呪文を唱えようとしている所で、それを見たエレンは嫌な予感がして素早く呪文を唱えた。
それは、採点を意味していているが、これで安心している場合ではない。
……なぜなら、ここからが本番だからだ。
次に行われる能力試験と技術試験の二つは、国王と対戦しなくてはならないのだ。(対戦を行うのは最上級を取る者のみで、本当に階級に適した能力と技術が備わっているのかを判断する必要があるからだ)
…暫くすると、電気が勢い良く流れる音を立てながら、箱が宮殿くらいの大きさになり、色も黒く変化した。
こうしたのは、魔法を使っても周りに被害が及ばなくするのと、外に居る評議員達に中の様子を見させる為だ。
それを緊張しすぎて高鳴る胸の鼓動をなんとか鎮めるように見渡したエレンは、いよいよかと思いながら、反対から入ってきた国王を見つめた。
二人はどちらかともなく近寄り、お互いの顔を見つめ合った後、お辞儀をしたかと思うと素早く距離を置いた。
……これが戦いの合図となった。
「…ウゼット・ブルスレー!」"岩よ降り積もれ"
先に仕掛けてきたのは国王。
一瞬にして大きな岩が天井から降ってくる中、エレンはそれを静かに見据えてー。
「…イースティル・サンテェラ!」"砕け散れ"
あっさりと岩を全て粉々にし、評議員の小声を聞きながら、先に手を出さない方が身の安全を確保できるし、攻撃を見極められると考えていた。
しかしー。そう呑気に考えている暇などなかった。
国王の方を見ると、今まさに呪文を唱えようとしている所で、それを見たエレンは嫌な予感がして素早く呪文を唱えた。