第2章 出会いと旅立ち
議長が言っていた試験とは、三年に一度行われる″魔力実技試験"の事で、魔力の大きさや技術を検査した上で、ピティオ(初級)、アルタ(中級)、ゲイル(上級)、ルティネ(最上級)という、規則の異なる階級がある。
…それに、この試験は七歳から受ける事が義務付けられ、自分の魔力に応じた階級を選択できるが、不合格になると再試験や取り直しとなる。
だが、その規則の中でも一番重要なのは、十三歳までに最上級に合格し"試験終了認定証″という、評議員からの認定証をもらわなければならないという事。
このような厳しい掟がある王族の元に生まれ、七歳の時に中級を取得したエレンだったが、十歳になった今、再び試験を受ける時がやってきたのだったー。
「…レン?…エレンってばっ!!」
「…あ。…ごめんねミーシャ。…少し試験の事を考えていたの」
いつの間にか寄り添ってきたミーシャの声で我に返ったエレンは、気持ちを抑えるように深呼吸してから、コルセットに挟んでいた本を引っ張り出した。
「…まさかとは思うけど、試験の勉強しながら杖にかけられた呪いを解く方法を見つけ出すつもりじゃないよね?」
昨日調べた事を全て伝えたエレンだったが、やはり黙っておくべきだったと少し後悔しながら、ゆっくりと本に手をかざした。
…それに、この試験は七歳から受ける事が義務付けられ、自分の魔力に応じた階級を選択できるが、不合格になると再試験や取り直しとなる。
だが、その規則の中でも一番重要なのは、十三歳までに最上級に合格し"試験終了認定証″という、評議員からの認定証をもらわなければならないという事。
このような厳しい掟がある王族の元に生まれ、七歳の時に中級を取得したエレンだったが、十歳になった今、再び試験を受ける時がやってきたのだったー。
「…レン?…エレンってばっ!!」
「…あ。…ごめんねミーシャ。…少し試験の事を考えていたの」
いつの間にか寄り添ってきたミーシャの声で我に返ったエレンは、気持ちを抑えるように深呼吸してから、コルセットに挟んでいた本を引っ張り出した。
「…まさかとは思うけど、試験の勉強しながら杖にかけられた呪いを解く方法を見つけ出すつもりじゃないよね?」
昨日調べた事を全て伝えたエレンだったが、やはり黙っておくべきだったと少し後悔しながら、ゆっくりと本に手をかざした。