第1章 小さな魔法使い
更に次のページをめくると"怪物の守っている物″という、一番知りたかった文字が目に飛び込んできた。
エレンは食い入るように一文字も逃すまいと、指でたどりながら読む事にした。
怪物が守っている物は、当時まだ魔女の見習いだったスフレ・ローランという人物が持っていた一本の杖。
だが、その杖は″闇の精霊"(黒魔術の禁術の一つで、心身を操る精霊)を呼び出した一人の魔女によって呪いをかけられた。
魔女によってかけられた呪いには、魔力を強める力が込められており、この力により森に住んでいた生き物は怪物へと変身してしまい、心を閉ざした怪物はやがて杖を守るようになった…と書かれていた。
今、初めてこの事を知ったエレンは驚きと信じられない気持ちを隠せずにいた。
…もしここに書いてある内容が本当だとしたら、魔女が持っていた杖を怪物が守るようになったのにも、何か理由があるはずだ。
それさえ分かれば、シムズ国王の狙いも分かるし、呪いをかけたという事は、その解き方も必ずどこかに書いてあるに違いない。
……そう思ったのだが、書いてあるのはエレンが探しているようなものは無く、何一つとして手掛かりになりそうなものさえ見つから無かった。
エレンは食い入るように一文字も逃すまいと、指でたどりながら読む事にした。
怪物が守っている物は、当時まだ魔女の見習いだったスフレ・ローランという人物が持っていた一本の杖。
だが、その杖は″闇の精霊"(黒魔術の禁術の一つで、心身を操る精霊)を呼び出した一人の魔女によって呪いをかけられた。
魔女によってかけられた呪いには、魔力を強める力が込められており、この力により森に住んでいた生き物は怪物へと変身してしまい、心を閉ざした怪物はやがて杖を守るようになった…と書かれていた。
今、初めてこの事を知ったエレンは驚きと信じられない気持ちを隠せずにいた。
…もしここに書いてある内容が本当だとしたら、魔女が持っていた杖を怪物が守るようになったのにも、何か理由があるはずだ。
それさえ分かれば、シムズ国王の狙いも分かるし、呪いをかけたという事は、その解き方も必ずどこかに書いてあるに違いない。
……そう思ったのだが、書いてあるのはエレンが探しているようなものは無く、何一つとして手掛かりになりそうなものさえ見つから無かった。