家庭教師ヒットマンREBORN
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貴方が大好きだから。
レヴィ・ア・タン成り代わりのザンザス寄り。
微かにギャグ要素あり。
※夢主は女性です。
「まあ任せてくださいよ。ボンゴレ」
『…随分余裕だねぇ』
「ええまあ。貴方に勝てた事はありませんが、今なら勝てる気がするもので」
「知り合いなの!?」
綱吉の言葉に「ええ」と頷く10年後のランボ。
初めて見た10年バズーカにヴァリアーが驚いている中、彼は余裕綽々と言った様子で角を取り出した。
ゴロゴロと雷が鳴り、雨も降っている。
リング争奪戦の真っただ中で流暢に話すランボに黒凪はピクリと眉を上げた。
『なんでも良いさ。かかってきな』
「おお怖い。…やはり変わりませんね師匠」
「師匠っ!?」
「なんだぁ、お前弟子なんか持ってたのかぁ?」
スクアーロの言葉に「知らん。」と一言返す黒凪。
角を装着し、雷を呼び集めたランボに背中の傘を掴んだ。
雷を纏い突っ込んでくるランボの周りに傘を8本浮かび上がらせる。
黒凪はすっと片手をあげ、雷がランボを襲った。
「っ、ぐああああ!」
『お。効いてる効いてる』
ばた、と倒れたランボに薄く笑みを浮かべる黒凪。
綱吉や獄寺は目を見開き、ヴァリアーはフンと鼻で笑った。
ばっと立ち上がるランボ。
黒凪は傘を一本取り出し、高圧電流を流し込む。
『君には徹底的に電圧を上げないと効かないみたいだからね…。本気でやらせて貰う』
「……う、」
『…覚悟しな。』
「し、師匠のバカァー!!」
うわー!と泣きながら走り出すランボ。
その様子に一同は唖然とした。
先程まで余裕綽々だったのに急になんなのだ。
師匠の意地悪ー!などと泣き叫ぶランボに「誰が師匠だ!」と傘を構える黒凪。
その様子に「ひえっ」と思わず跳び上がり、ランボは10年バズーカに飛び込んだ。
「!……10年後のランボが更に10年バズーカに…?」
「一体どうなるんだ…?」
『……!(凄い電圧が、)』
10年バズーカから発せられる煙の中からパリパリと言う音と共に微かに視界に入る電流。
只ならぬ威圧感にヴァリアーも思わず眉を寄せた。
黒凪は持っていた傘を肩に担ぎ、目を細める。
煙の中から姿を現したランボは更に10年、つまり20年後の姿をしていた。
「…やれやれ。この状況から察するに20年前に行われたリング争奪戦か…」
「ラ、ランボ…」
「……あぁ、なんて懐かしい面々だ…。やはり夢ではない様だな」
ゆったりと話すランボを威嚇する様にバチッと放電する黒凪。
その音に気付いたランボはゆっくりと振り返った。
黒凪と目が合った途端、ランボはぽかんと目を見開く。
その様子に黒凪は片眉を上げ、ヴァリアーも眉を潜める。
「……なんだ、お婆じゃないか」
『…おば、』
「お婆ぁ!?」
ぷっと何処かで誰かが噴き出した。
リング争奪戦を観戦している全員がぽかんと目を見開くか、笑っている。
が、そんな中でランボは至って真面目な顔で「そうか…、お婆が相手か…」と目元を抑えていた。
黒凪の額に青筋が浮かび上がる。
『師匠の次はお婆だぁ…?』
「しし、おもしれー」
「珍しいなぁ黒凪!お前ババアに見られた事ねぇのによぉ!」
『当たり前だろうが馬鹿!』
徐々に黒凪の眉間の皺が濃くなっていく。
そんな中、獄寺と綱吉は顔を見合わせ黒凪を見る。
何処からどう見ても自分達と同い年の少女に見えるのだ。
すらりと伸びた足、綺麗な黒髪。
確かに言葉遣いは荒いが、見た目は中学生か高校生…。
「ふむ…、20年前だとすれば今は23歳だなお婆」
『その呼び方止めろ』
「23歳!?」
見えない!と目をひん剥く綱吉達。
その様子を横目に黒凪はギロリとランボを睨んだ。
ランボは依然穏やかな顔で黒凪を見下している。
「それにしてもやはり変わらない…。お婆は綺麗なままだ」
『お婆言うな』
「お婆」
『ぶっ殺すぞコラ』
バチバチと雷が集まっていく。
凄い電圧だな…、お婆。
そう言うランボにプツッと切れた黒凪。
物凄い電圧がランボを襲った。
が、ランボは表情を変える事無く黒凪を見る。
「悪いが勝たせて貰うよ。お婆」
『……殺す』
「お婆連呼だぜ」
「…ボスさんの貧乏ゆすりがやべぇぞぉ…」
ダダダダと地面を蹴り続けるザンザス。
…余談だが、彼と黒凪は恋人同士である。
恋人が婆さん呼ばわりされているのだ、そりゃあ怒るだろう。
「お婆、」
『お婆言うな』
「お婆に良い事を教える。聞いてくれ」
『お婆言うな』
23歳でありながら高校生並のプロポーションを持つ黒凪。
彼女の美意識は高く、ランボの"お婆"に怒り狂っている。
その様子に気づきながらもランボは小さく笑った。
ランボの様子からヒシヒシと黒凪の事を彼が好いている事は周知の事実だ。
「お婆とザンザスは結婚する」
『……は、』
パリィン!とザンザスが持っていたグラスが握り潰される。
唖然としたザンザスと黒凪、そしてヴァリアーの目がランボに向いた。
ランボはにっこりと笑い、小首を傾げた。
本当だよお婆。
そう言ったランボに傘が一本物凄い勢いで突っ込む。
勿論ランボは軽々と掴み取った。
「お婆はずっと結婚したいぐらい大好きだったんだろ?教えてあげようと思って」
『だ、だだだだ大好きってお前…』
「ザンザスの事だよ。お婆」
バキィ、と次はザンザスの肘置きが割れる音がした。
顔を真っ赤にする黒凪。
その様子を見たランボはすかさず角を装着し、雷を纏って黒凪に突っ込んだ。
高圧電流に目を見開いた黒凪は踏ん張るが、ぐぐぐとランボに押される。
『っ、この…』
「これぐらい動揺させないとお婆には勝てないんでね…」
『…ぐ、』
「黒凪」
抑揚のない、低い声が響いた。
黒凪は踏ん張りながら微かに振り向いた。
その視線の先には右手でグラスを、左肘で肘置きを破壊したザンザスが座っている。
彼は黒凪を睨む様に見ると口を開いた。
「早く終わらせろ。聞きたい事がある」
『ぅえっ!?は、はい!』
「…お婆…。結婚は早めないでくれ、俺が覚えていられない」
『煩い!』
さらに顔を赤くして言う黒凪。
その様子にふわりとランボが笑った時、ボンッと煙が溢れた。
目を見開いた黒凪はすぐさま距離を取る。
目を細めて煙を眺めていれば、中から「んー?」と子供らしい声が聞こえた。
「…ヤバい!ランボがもとに戻った!」
「あれー?ランボさんまた移動しちゃったもんね!」
『……。』
「あ!お婆だ!お婆だもんね!」
ピキッと再び青筋を浮かべる黒凪。
…ついでにザンザスの額にも青筋が浮かんだ。
ランボの不用意な言葉に顔を青ざめた綱吉達。
一方ランボは弾けんばかりの笑顔で黒凪に走り寄った。
「お婆!ランボさんまたお菓子食べたいもんね!お菓子!」
『あ?お菓子?』
「そうだもんね!あと牛乳とぉ、なでなでとぉ…」
「20年後の黒凪めっちゃ優しいじゃん!?」
綱吉の言葉に確かに、と笑い交じりで言うベルフェゴール。
黒凪がひく、と頬を引き攣らせた。
ああ、やばい。
綱吉達の脳内がシンクロしたと同時に物凄い雷撃がランボを襲った。
おばあちゃんに見えないけどおばあちゃん
(ただいま、お婆)
(昔のあたしは煩かったろ?)
(いや、今のお婆とあんまり変わらなかったよ)
(そうかい?私も結婚して丸くなったからねぇ…)
(お婆が苛めるー!)
(苛めてない!)
(お婆怖いー!)
(怖がってて良いからお婆言うな!)
(お婆ぁあああ)
(あーもう!)
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