NARUTO
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さっさと行くぞ、クソ餓鬼。
角都成り代わりの飛段オチ?
NARUTO中編 "桃色に染まる"とは全く関係ありません。
※夢主は女性です。
飛段。行くよ。
そんな黒凪の言葉に岩の上に座っていた飛段が素直に立ち上がった。
「なぁ黒凪ー。」
『……。』
「無視かよオイ。」
『(…見られてるね)』
ばっと振り返って腕を伸ばす。
木の幹に止まっていた鳥を突然握り潰した黒凪に飛段が驚いた様に足を止めた。
何だ?どーした?
素っ頓狂な声に「何でもない」と返して再び歩き出す。
『…飛段』
「あぁ」
少しして妙な気配を感じ取った2人が一斉に飛び退いだ。
振り返ると気配を絶ってこちらまで伸びて来ていた影がある。
…数日前に殺した賞金首と一緒に居た奴か。
記憶に新しい影を操る術に目を細めた。
「!黒凪、起爆札だ!!」
『…。』
突然の事に腕を硬化させて目の前に持って行く。
手に直撃した起爆札が大きな爆発を巻き起こした。
飛段は確実に無事な筈だ。
周りを一瞬見渡した黒凪は右腕を地面に潜ませ起爆札の煙から出て行く。
「黒凪!」
『大丈夫だよ。私より他に集中…、!』
上!そんな黒凪の声に瞬時に反応した飛段が顔を上げた。
上空からまた起爆札の付いた武器が此方に向かってくる。
「んのやろ…」
『無駄な攻撃するんじゃない!避けな!』
舌を打って黒凪の声に従った飛段。
地面に突き刺さった瞬間に2人が身構える。
しかし予測していた爆発は起きない。
身構えていた体を起こそうとした黒凪は微かに目を見開いた。
『…へえ。』
「な、…おい黒凪!動かねーぞこれェ!」
『…頭の良い奴が居るな…』
視線のみを移動させてそう呟いた時、2人の丁度間辺りにシカマルが着地した。
影真似手裏剣の術、…成功。
その言葉に己の影に突き刺さっている先程の起爆札が付いた武器を見る。
武器の形状を見て目を細めた黒凪は改めてシカマルに目を向けた。
『チャクラ刀か…』
「そうだ。アンタも知ってるだろうが、そのチャクラ刀は使用者のチャクラ性質を吸収する」
「あぁ!?何言ってんだコイツ!」
『煩い。少しぐらいは黙る事を覚えな』
黒凪の言葉に飛段が舌を打つ。
3500万両の賞金首の武器だね。
そう言った黒凪にシカマルの目が向いた。
『仇討ちのつもりかい?』
「…まあな」
一言で返したシカマルが印を結び彼の影が飛段に向かっていく。
全く動けない様子の黒凪を見た飛段が焦った様に口を開いた。
「何黙ってんだよ黒凪!どーにかしてくれ!」
『……。』
「おいおいマジで黙んなって!」
飛段とシカマルの影が繋がる。
シカマルの動きに連動して飛段が後ろに後退し始めた。
手が伸びて鎌を掴む。
先程の起爆札の衝撃で吹き飛んだ鎌を持ち上げた飛段はシカマルを睨み付けた。
「んの野郎…!俺が例えどうなろうとお前だけはぶっ殺す!」
「…お前頭悪いだろ」
「あぁ!?てめ何…っ!?」
突然走り出す飛段。
何する気だ、と前に目を向けた彼は大きく目を見開いた。
そこには動けずに此方を見ている黒凪が立っている。
「おいおいおい…!」
『……』
「よ、避けろ黒凪!」
振り上げられた鎌が降ろされる。
その瞬間にその攻撃を避けた黒凪。
動ける彼女に目を見開いたシカマルはすぐさま彼女の影に刺さっている筈のチャクラ刀に目を向けた。
チャクラ刀を抜いたのは右腕。…黒凪の右腕が無い所から彼女から分離したものだろう。
「っしゃあ!流石だぜェ!」
『フン。』
チャクラ刀を放り投げ、右腕が黒凪の元へ戻って行く。
完全に本体と合体した右腕を確かめる様に数度動かすと黒凪はゴキ、と首を鳴らしてため息を吐いた。
さて、次は飛段をどうするか。
『…手の掛かるガキの御守りは疲れる』
「(まさか右腕を分離されられる上に操れるなんてな…)」
『相棒がアンタみたいに頭のキレた奴なら楽なのにねえ』
緩く目を細めて言った黒凪。
そんな彼女の言葉を何も考えず聞いていた飛段がはっと目を見開いて口を開いた。
「テメェ黒凪!俺じゃ不満だってのか!?」
『初めて会った瞬間から今までずっと不満だね。』
「んだとう!?」
うお、と飛段が思わず呟いた途端に走り出す。
シカマルが飛段を操ったまま力任せに鎌を振り回し始めた。
黒凪は微かに息を吐いて後方に移動していく。
目の前ギリギリを通過する飛段の鎌に一瞬ビキッと青筋が額に浮かんだ。
その様子に飛段が「げ。」と思わず声を漏らす。
「お、」
『あ?』
「怒るなよ黒凪!別にアンタに攻撃したくてやってるわけじゃ…!」
『んな事よりこんな状況になってる事を懺悔してもらいたいもんだね』
さあて、どうやってあの馬鹿に掛かった術を解こうか。
術者に近付いて外すにしても無傷では無理だろう。
チラリと飛段に目を向けた。
『…一旦アンタを殺せば動きが鈍るかね』
「はぁ!?ゾンビみたくなるのは嫌だぜ俺ェ!」
『いーや、1回やってみる価値はある。本気で殺しに掛かれば一瞬ぐらいは死ぬんじゃないかい』
「やってみる価値なんかあるかァ!つか俺は死なねーの!分かる!?」
知らん。
ぐんっと距離を詰めて来た彼女に「あああもう!」と飛段が声を上げる。
しかしブンッと振り上げられた鎌をすぐさま顔を背けて避けた。
「俺を殺さずどうにかしてくれ黒凪ー!」
『ちったあ黙ってくれるかい』
「っ…!」
辛そうに歪められた飛段の顔に目を細めた途端に背後の木に背中をぶつけた。
ぐ、と一瞬息が詰まった黒凪は「しまった」と途端に考える。
それを見たシカマルは足を止め、真上を見上げた。
「肉弾針戦車!」
『…』
降りてきたチョウジを見た黒凪はすぐさま土遁の印を結んだ。
ドンッと落ちて来たチョウジをその身に直撃させた黒凪の耳に「黒凪ー!」と訊き慣れた大声が聞こえる。
ため息を吐いた黒凪はすぐさま距離を取ったチョウジとその隣に並ぶシカマルに目を向け立ち上がった。
「…体を硬化させる術か…!」
「それがアイツの能力って事!?」
『良い分析力だね。あの馬鹿ももう少し賢けりゃ…』
「テメェさっきから俺ばっかディスり過ぎだァ!」
あれじゃ恐らく物理攻撃は効かない。
ボソッと言ったシカマルに目を細める。
その通り。黒凪の言葉にチョウジとシカマルが同時に眉を寄せた。
『よって飛段を使った所で私には傷1つ付かない。…さて、どうする?』
「っ…」
「勝機が見えたぜェ!黒凪、さっさとこの術…、!」
飛段が目を見開いた瞬間、黒凪の胸を雷切が貫いた。
痛みに目を見張る黒凪。
ゔ、と思わず飛び出した彼女の声に「な…!」と飛段も息を飲んだ。
『気配も無く…私の背後を取れるなんてね…っ』
「…残念だったな。アンタの術の種はお見通しだ」
「お、おま、物理攻撃だろそれェ!」
「そうだ!物理攻撃は効かない筈…!」
シカマルの言葉にカカシが目を細めた。
さっきからずっと観察していた。…アンタの硬化の術は土遁の性質変化だ。
よって俺の雷切にアンタの術は弱い。
『っ、(それにこれ程の雷切…)そうか、アンタが写輪眼のカカシ…っ』
「相性が悪かったな。…終わりだ」
「あー…心臓一突きだなありゃあ…」
『ぐ、…っ』
痛みに眉を寄せて膝を着く。
体の力が抜けた事を確認したカカシはズボッと黒凪の身体から腕を引き抜いた。
ドサッと倒れた黒凪にがしがしと後頭部を掻く飛段。
影真似の術の長時間の使用から疲労し始めているシカマルを見たカカシは右手に再び雷切を発動させた。
「次はお前だ。」
「チッ…!」
カカシが構えて走り出す。
飛段がぐっと眉を寄せた瞬間、立ち上がった黒凪がカカシの腹部を蹴り上げ吹き飛ばした。
黒凪は何とも無いように服の汚れを払うとチラリと飛段に目を向ける。
彼女の蹴りで木に叩きつけられたカカシの衝撃で周りの木々も次々と倒れて行った。
「はっ。カッコつけて損したなァ。」
『男はこれだから嫌なんだ。自分が成功した事に疑いもしない馬鹿ばかり』
「へいへい。アンタの男嫌いは分かってっからさっさと片付けよーぜ。」
『最初からそのつもりだ。』
暁のコートを脱いだ黒凪。
その背中に付けられた4つの仮面にカカシが眉を寄せた。
ボコボコと動き始めた仮面が盛り上がり1つ1つが形を作って立ち上がる。
黒凪の背後に立った4つの仮面をかぶった物体を見た飛段は解けた影真似に笑って彼女に近付いた。
「さーて。んじゃあやるかァ?黒凪さんよォ」
『あぁ。時間が惜しい…さっさとやるんだよ』
「へいへい。」
不死コンビver2
(10分ごとに賞金首1人狩ってもらう)
(はあぁああ!?ざっけんなってオイ!)
(なんだあいつ等、仲間割れか…?)
(さ、さあ)
(離しな。アンタが急げば良い話だろ)
(そーだけど…ってそうじゃねえんだよ!)
(あ?)
(さっきのコート着とけ!な!)
(…何の意味が…)
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