始まりは突然に
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検査は以上なし。
家に帰っても大丈夫との事だったので、先生にお礼を言って帰宅した。
咲也は、バイトがあるからと連絡が入っていた。
『まずは、整理しなきゃだよね』
自分の部屋に入るなり、机の中から新品のノートを取り出す。
前世でもよく転生もの読んでたけど、主人公になった人は皆状況整理から始めていた。
読んでいる側からしたら、分かりやすくていいなくらいの気持ちだったけど……
自分がその状況になると分かる。これは、整理しなきゃ頭の中ぐちゃぐちゃだ。
『今は高校2年生だから……』
ボソボソと言いながら相関図を書いていく。
咲也が劇団に入るのは高校3年生になった時だから、あと半年後か………
ということは、紬さんが最近元気がなさそうなのもそういうことか。
なんなら、こないだが最後だったかもな……
『とりあえず、できた』
目の前には劇団員達の名前が書かれた相関図が出来上がった。
とりあえず、私が今関わってるのは咲也と万里と紬さんだけ。
これなら、まだモブライフを歩める道は残っていそうだ。
『満開劇場であの感動的な公演が観れるのか』
柚にも見せてあげたかったな……。
******************
咲「ひなおはよ」
『咲也、おはよう』
次の日、下駄箱で靴を履き替えていると咲也に出会った。
咲「検査結果は?」
『ふふっ、心配しすぎ!どこも以上なしだよ』
ピースサインと共に咲也に伝えると、咲也は良かったと安心した顔になった。
昨日は、あのまま相関図書いて寝ちゃったし心配させちゃったかな。
LIMEでもいれとけば良かったな。
万「検査って何かあったのか?」
『へっ?あっ、いやちょっとね』
咲「ちょっとじゃないでしょ。車にはねられたんだから」
万「車?」
『ちょっと、ドーンとぶつかりまして』
そういうと万里は、苦笑いを浮かべた。
万「んで?大丈夫なのか?」
『うん。どこも異常ないよ!』
万「逆に怖ぇな」
たしかに。普通の人間なら入院とか必要だよね。
もしかして、転生したからチートになったとか……
ないよね。うん。どこかから、それはないっていう圧を感じた←
『万里がこの時間にいるの珍しいね?』
万「あぁ、今日は暇だったから」
『なるほど』
納得しちゃいけないけど、今までと前世での記憶の万里を知っているとそれしか言えない。
学校来てないのに、勉強できるとこは本当にむかつくけども。
『あっ、今日日直だから職員室行ってから行くね。先に行ってて』
咲「わかった」
万「りょーかい」
職員室へと向かう途中、真澄君とすれ違った。
もちろん、むこうは私のことなんて知らないから目も合わないけども。
やっぱり噂されてるだけあって、イケメンだよなと思いながら職員室へと入った。
真「……………あいつ」
碓井真澄との初めての出会いはあっけなく終わっていった。
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