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ぷらいべったーログ(ハレ高)

ハレ高へのお題は『貴方の全てが愛おしいの』です。


燻んだ金の髪、透き通る青い瞳、長い睫毛。日に焼けた肌、鍛え上げられた肉体、微かに残る生傷、短く切り揃えられた爪。
高松の闇色の眼には、そのどれもが美しく映っていた。大きな手も凛々しい眉もその身体に流れる血も、彼を構成する全てのパーツが愛おしく感じられる。それは紛れも無い事実だ。それでも。
「そもそも愛してないですからね」
口をついて出たのはそんな言葉だった。これもまた事実だ。その身体をどれほど慈しみその熱を受け入れても、彼を愛しているとは思えなかった。
今でも鮮明に覚えている、輝く金の髪同じ色の睫毛宝石のような青い瞳透き通るように白い肌傷一つない肢体艶かしい首筋染み付いた薬品のにおい白魚のように滑らかな、指先。それらに抱いた恋慕には、この劣情は、到底敵わない。
紫煙を燻らせる男の髪に唇を寄せ、本心からの、しかし意味の無い愛の言葉を囁いた。髪、瞳、睫毛。つらつらと告白を続ける。
露骨に苛立ち始めた彼に思わず笑うと、肩を強く押されてベッドに縫い付けられた。その表情を見る間もなく、唇を塞がれる。素直に瞼を閉じて、荒々しい口付けを受け入れることにした。
触れる唇と舌の感覚。…こればかりは、比べようがなかった。
記憶にないものなどいくら考えても無駄だ。思考を止めて、目の前の男に集中する。
その愛おしい全てを受け入れようと、彼のカラダに脚を絡めた。

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