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ぷらいべったーログ(ハレ高)

ハレ高へのお題は『愛の言葉が思い浮かばない』です。


「そもそも愛してないですからね」
呼吸を整えて開口一番、高松はそんなことを口にした。
何の話かと考えて、そういえば事を始める前に愛の言葉がどうのこうの、という話題が出たことを思い出す。
「そりゃそうだ。俺とお前じゃあな」
言いながら汗で張り付いたか髪をかき分け、煙草に火を点ける。
愛などと、この二人にはあまりに無縁な単語だ。健全な肉体がふたつ有れば、やることはヤれるのだから。
「まぁ敢えて言うなら…この金色の髪は愛していますよ。愛するに相応しいだけの美しさがある」
笑いながら呟いた彼が後ろ髪を一房掬って、恭しく口付ける様を肩越しに眺める。
ハーレムは自分の髪を美しいと思ったことなどない。こんな燻んだ金髪の何処が美しいのか、もっと綺麗な金糸をお前は知っているだろうに。そう言いかけて、呑み込む。そんな言葉が吐ける程、割り切れてはいなかった。
「その青い瞳も、長い睫毛も、好きですね」
愛していますよ、と微笑む瞳は真っ黒で、何の光も見出せない。あの男の輝く髪を見つめる眼には、確かに光があったのに。
「…。」
長く息を吐いて、煙草を灰皿に押し付けて。もう一度男をベッドに押し倒す。長い黒髪がシーツに広がって、一層視界が暗くなる。相変わらずの薄ら笑いだけが妙にはっきりと見えた。
その唇が余計な言葉を吐く前に、強引に口付ける。
愛の言葉など思い浮かばない。只々、互いを抉るだけの言葉しか、持ち合わせていないのだ。

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