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ハイキュー‼/黒尾夢


「えっ! 展示会やるの!?」
「展示会?」

心の中で叫んだと思ったら、どうやら声に出ていたらしい。隣の席の黒尾くんが首を傾げながら聞いてくる。

「あっ……私の好きな作品の展示会が今度東京でやるらしくて」
「この前言っていた推しがいるやつ?」
「そう! もちろん行くつもりなんだけど、特典が全16種のランダムで……一人だと1枚しか手に入らないし、私の推しは人気だから交換も見つかるか分からないんだよね。何回行くことになるのやら」
「……俺、一緒に行こうか? 一人でも多い方がいいでしょ」
「えっ? でも、黒尾君、この作品興味ないでしょ?」
「興味はあるよ。お前の推しの事も知りたいし。部活がない日になるけど、それでもいいのなら」
「本当にいいの?」
「あぁ。俺も気になってたしね」
「黒尾くん……! ありがとう!!」

――――――――――――

展示イベントの日。

「これが入場者特典ね。あれ? これお前の推しじゃね?」
「えっ? 本当だ! すごいよ、黒尾君!」
「はい、あげる」
「いいの?」
「好きな人の所に行った方がそいつも幸せでしょ」
「ありがとう……!」
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