NARUTO/サスサク 短編
永遠の花/米倉千尋
いのと定番の女子会。
私は最近気になっていることをいのに打ち明けた。
「最近、サスケくんが変なのよね〜」
「どうしたのよ?」
「あのね、任務から帰ってくる度に何かしら贈り物してくれるのよ」
「嬉しいことじゃない。何くれるの?」
「最初は花束だったかな」
「花束ねー。なんの花束?」
「赤い薔薇よ。しかも量が多くて、数えたら108本あったわ」
「えっ! あんたそれって……」
「あとはサスケくんの通帳でしょー」
「まだ花束の話終わってないわよ……って、通帳!?」
「うん、いきなり何も言わずに渡すからびっくりしたわよ。さすがに受け取れないって言ったら、お前が持っていてくれって。まぁ、確かに私が持っていた方が防犯性は抜群だけど……」
「……」
いのはなにかを考え込んでいる。
「それに数件の物件情報でしょー」
「物件情報!?」
「私がそろそろ引っ越したいって言っていたから気を遣ってくれたのかも。でも、どれも2LDKとかで一人暮らしには広いのよねー」
「あんたそれは……」
「それにゼクシィでしょー」
「ゼクシィ!? ゼクシィってあの?」
「そう、結婚情報誌よ。理由は分からないんだけど、付録が私の好きなキャラクターのポーチだったからかな」
いのはなぜか口をあんぐり開けて固まっている。
「いの?」
「サクラ……。私、もうその意味分かってきたわ」
「えっ? 本当!?」
「分からない? 108本の薔薇の花束、通帳、物件情報、ゼクシィ」
いままでもらったものを考える。
なにか共通点があるはずだけど、さっぱり分からない。
「うーん、分からないわ」
「はぁ……自分のことに関しては鈍感なんだから。あのね、それはズバリ結婚よ! サスケくんはあんたと結婚したいのよ!」
「えっ! なんでそうなるのよ!」
いのの言葉に私は目を見開く。
「花束はプロポーズ、通帳はサクラに家計を任せたい、物件情報は一緒に住む家を選んでほしい、ゼクシィは結婚に必要な準備をしとけってことよ」
「なるほど……って、そんなわけないじゃない! 私達まだ付き合ってもいないのに」
「えっ! 付き合ってないの? サスケくんが帰ってくる度に2人で出かけたり、泊まりにいったりしてるのに」
「あれは久しぶりに里に帰ってきたサスケくんをサポートするためよ」
「そんな風には見えなかったけど……。あんたたち、距離が近いのよ」
「私はサスケくんの事が好きよ。付き合いたいとも思うけど、サスケくんは私のことを大事な仲間としか思ってないのよ。だって好きとも、付き合おうとも言われてないもの」
「うーん、私の考えは間違ってないと思うけど。たぶん次は指輪じゃない?」
「そんなまさかー。そうだったら嬉しいけど」
そんな話をしたのが半年前。
私はすっかりその会話を忘れていたのだが、なぜいま思い出したかというと、いままさにサスケくんに指輪を渡されたからだ。
あれ? なんでこうなっているんだっけ。
私はさっきまでの記憶を振り返る。
サスケくんが帰ってくるって聞いたから門まで迎えにいって、サスケくんのお家で一緒にご飯を食べて一息ついてたのよね。
そしたら、無言でスッとケースを渡されて、開けてみたら綺麗な指輪が入っていたのだけれど……。
「サスケくん。これは……?」
「見れば分かるだろう」
「そうだね、指輪だね」
「あぁ。それより家は決めたか?」
「家?」
「前にいくつか物件情報渡しただろ」
「確かに受け取ったわ。えっと、それってもしかして私とサスケくんが住む家?」
「? 他に誰が住むんだ?」
ですよねー!!
いのー! あんたの言うことは当たってたわ!
「えっとね、私とサスケくん、結婚するの?」
「そうだろ。花束渡しただろうが。受け取ったってことは承諾の意味だろ」
「その前に私達って付き合ってたの?」
「あ? 俺はそう思ってたが、お前は違かったのか?」
「だって好きとも、付き合おうとも言われてないもん」
「言わなくても分かるだろ」
「分からないわよ! 確かにそうなのかなって思ったことはあったけど、もし違ってたら……」
私はいつのまにか泣いていた。
「……すまない」
サスケくんは戸惑いながらも、私の涙を拭い、頬に手を添える。
「俺はいつもお前を泣かせてばかりだな。だが、俺はお前とこれからを生きていきたい。好きだ、サクラ。おれと結婚してほしい」
「……はい!」
その言葉を聞いたサスケくんは微笑み、「これは誓いのしるしだ」と言って私の手に指輪をはめてくれる。
私の一時止まっていた涙が再び流れ出し、サスケくんが「今度はどうした?」と狼狽える。
私はその光景が嬉しくて、目元の涙を拭い、「これは嬉し涙よ!」といってサスケくんに飛びついた。
いのと定番の女子会。
私は最近気になっていることをいのに打ち明けた。
「最近、サスケくんが変なのよね〜」
「どうしたのよ?」
「あのね、任務から帰ってくる度に何かしら贈り物してくれるのよ」
「嬉しいことじゃない。何くれるの?」
「最初は花束だったかな」
「花束ねー。なんの花束?」
「赤い薔薇よ。しかも量が多くて、数えたら108本あったわ」
「えっ! あんたそれって……」
「あとはサスケくんの通帳でしょー」
「まだ花束の話終わってないわよ……って、通帳!?」
「うん、いきなり何も言わずに渡すからびっくりしたわよ。さすがに受け取れないって言ったら、お前が持っていてくれって。まぁ、確かに私が持っていた方が防犯性は抜群だけど……」
「……」
いのはなにかを考え込んでいる。
「それに数件の物件情報でしょー」
「物件情報!?」
「私がそろそろ引っ越したいって言っていたから気を遣ってくれたのかも。でも、どれも2LDKとかで一人暮らしには広いのよねー」
「あんたそれは……」
「それにゼクシィでしょー」
「ゼクシィ!? ゼクシィってあの?」
「そう、結婚情報誌よ。理由は分からないんだけど、付録が私の好きなキャラクターのポーチだったからかな」
いのはなぜか口をあんぐり開けて固まっている。
「いの?」
「サクラ……。私、もうその意味分かってきたわ」
「えっ? 本当!?」
「分からない? 108本の薔薇の花束、通帳、物件情報、ゼクシィ」
いままでもらったものを考える。
なにか共通点があるはずだけど、さっぱり分からない。
「うーん、分からないわ」
「はぁ……自分のことに関しては鈍感なんだから。あのね、それはズバリ結婚よ! サスケくんはあんたと結婚したいのよ!」
「えっ! なんでそうなるのよ!」
いのの言葉に私は目を見開く。
「花束はプロポーズ、通帳はサクラに家計を任せたい、物件情報は一緒に住む家を選んでほしい、ゼクシィは結婚に必要な準備をしとけってことよ」
「なるほど……って、そんなわけないじゃない! 私達まだ付き合ってもいないのに」
「えっ! 付き合ってないの? サスケくんが帰ってくる度に2人で出かけたり、泊まりにいったりしてるのに」
「あれは久しぶりに里に帰ってきたサスケくんをサポートするためよ」
「そんな風には見えなかったけど……。あんたたち、距離が近いのよ」
「私はサスケくんの事が好きよ。付き合いたいとも思うけど、サスケくんは私のことを大事な仲間としか思ってないのよ。だって好きとも、付き合おうとも言われてないもの」
「うーん、私の考えは間違ってないと思うけど。たぶん次は指輪じゃない?」
「そんなまさかー。そうだったら嬉しいけど」
そんな話をしたのが半年前。
私はすっかりその会話を忘れていたのだが、なぜいま思い出したかというと、いままさにサスケくんに指輪を渡されたからだ。
あれ? なんでこうなっているんだっけ。
私はさっきまでの記憶を振り返る。
サスケくんが帰ってくるって聞いたから門まで迎えにいって、サスケくんのお家で一緒にご飯を食べて一息ついてたのよね。
そしたら、無言でスッとケースを渡されて、開けてみたら綺麗な指輪が入っていたのだけれど……。
「サスケくん。これは……?」
「見れば分かるだろう」
「そうだね、指輪だね」
「あぁ。それより家は決めたか?」
「家?」
「前にいくつか物件情報渡しただろ」
「確かに受け取ったわ。えっと、それってもしかして私とサスケくんが住む家?」
「? 他に誰が住むんだ?」
ですよねー!!
いのー! あんたの言うことは当たってたわ!
「えっとね、私とサスケくん、結婚するの?」
「そうだろ。花束渡しただろうが。受け取ったってことは承諾の意味だろ」
「その前に私達って付き合ってたの?」
「あ? 俺はそう思ってたが、お前は違かったのか?」
「だって好きとも、付き合おうとも言われてないもん」
「言わなくても分かるだろ」
「分からないわよ! 確かにそうなのかなって思ったことはあったけど、もし違ってたら……」
私はいつのまにか泣いていた。
「……すまない」
サスケくんは戸惑いながらも、私の涙を拭い、頬に手を添える。
「俺はいつもお前を泣かせてばかりだな。だが、俺はお前とこれからを生きていきたい。好きだ、サクラ。おれと結婚してほしい」
「……はい!」
その言葉を聞いたサスケくんは微笑み、「これは誓いのしるしだ」と言って私の手に指輪をはめてくれる。
私の一時止まっていた涙が再び流れ出し、サスケくんが「今度はどうした?」と狼狽える。
私はその光景が嬉しくて、目元の涙を拭い、「これは嬉し涙よ!」といってサスケくんに飛びついた。
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