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NARUTO/カカサク 短編①

JEWEL/浜崎あゆみ

書類を受け取り、その報告を受けた後。サクラが唐突に「先生、はいこれ」と差し出してきたのは、俺との2ショット写真が入ったフォトフレームだった。

「……なにこれ?」
「フォトフレームよ」
「それは見れば分かるけど……」

サクラから受け取り、まじまじと眺めてみる。写真はこの前の休日に一緒に行った公園が背景で、その時はサクラが写真をたくさん撮っていたことに疑問を持っていたが、これに入れるためだったのかといま腑に落ちた。

「でも、どうして? 今日って誕生日や記念日じゃないでしょ」
「恋人の日だからよ」
「恋人の日?」

疑問を投げかけると、サクラは無い胸を張って答えた。

「そう! 6月12日は恋人の日。大切な人との仲をより深めるために、贈り物をし合う日なんだって。異国で定着している日らしいんだけど、木ノ葉でもここ数年で盛り上がってきてるみたいで……私も最近知ったの。贈り物の定番はフォトフレームみたいだから、私もそれを選んだってわけ」
「へぇ~……でも、俺、サクラに贈り物なんて用意してないよ?」
「そんなこと分かってるわよ。先生が知るはずもないし、最初から期待してないわ」

きっぱりと言われ、俺は「あはは」と苦笑いを返すことしかできない。

「私が贈りたかっただけだからいいの! とにかくこれは部屋にでも飾ってよね。それじゃあ、私はまだ仕事があるから」

そう言ってサクラは去っていた。俺はフォトフレームを見ながらしばらく考え、それを机の上に置いた。たくさんの書類の山の中でぽつんと置かれたフォトフレームは異才を放っていたが、俺はそれを満足そうに見つめる。

「いま戻りましたー。って、六代目? 何ニヤニヤしてるんっすか」
「えっ? いや別にしてないよ」

打ち合わせから帰ってきたシカマルに指摘され、俺はすぐにいつもの表情を取り戻し、シカマルの方を見る。

「そうですか……」

シカマルは納得のいってない様子だったが、席に着くと自分の仕事を始める。

「さて、俺も頑張りますか」

もう一度フォトフレームに視線を投げ終えると、俺は大量の書類の山を片付けるべく、再び手を動かし始めた。
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