NARUTO/カカサク 短編①
じょいふる/いきものがかり
「カカシ、どうした?」
「ん〜、いや、ああいうのって恥ずかしくないのかなって思って」
カカシの視線を辿ると、ペアルックのカップルがいた。
「あ〜、確かにお前そういうの嫌いそうだな」
「当たり前でしょ。何がいいのか分からないし」
「彼女に頼まれてもか?」
「うん。絶対嫌だね」
その顔は本当に嫌そうだった。まぁ、確かにペアルックのカカシとか想像がつかないしな。
そんな会話を以前したことがある。何故いま思い出したかというと……。
「嘘だろ……」
俺は思わずタバコを落とした。
「どうしたの?」
紅が俺の視線を辿ると、「なるほど」という顔をした。ペアルックで仲良さそうにしているカップルがいるなとよく見たら、カカシとサクラの2人だったのだ。
「あいつ、ペアルックは絶対嫌だと言ってたくせに」
「あ〜、確かに言ってそうね」
2人を見てると、向こうもこちらに気付いたのかやってきた。
「アスマ先生、紅先生。こんにちは」
「よっ!」
「こんにちは、サクラちゃん。カカシも相変わらずね。今日はデートかしら」
「見れば分かるでしょ」
「えへへ、今から遊園地に行くんですよ」
「カカシ、お前その格好……」
「何?」
カカシは平然としている。
「“ペアルックは絶対嫌だ”とか昔に言ってなかったか?」
「おい! アスマ!」
「えっ! そうだったの!? 私がやりたいって言ったばっかりに……」
俺の言葉を聞いたサクラが悲しそうな顔をする。それを見たカカシは“余計なこと言いやがって”という目で一瞬見たかと思うと、すぐさまサクラの方を向き優しそうに話しかける。
「別に嫌じゃないよ。確かに昔はそう思っていた時期もあったけど、いまは全然平気だし。ね?」
「うそ……無理して私に合わせてくれてるんでしょ」
「無理してないよ」
「じゃあ、遊園地に行ったらお揃いのカチューシャをしてくれる?」
カカシが返答につまる。ペアルックにカチューシャ、どんなバカップルだ。
「……やっぱり嫌なんじゃない」
サクラの目には涙が溜まり始める。
「!? カチューシャするから! むしろしたい!」
「本当に?」
「本当!!」
「良かった……」
カカシが必死に肯定すると、サクラは安心したように笑う。カカシもそれを見て安心したのか、2人でいちゃつき始める。
「私ね、カカシ先生としたいことがたくさんあるの!」
「あぁ、全部しよう!」
「公園でピクニックでしょ。温泉にも行きたいし、イルミネーションも観たいな!」
「任せとけ!」
「嬉しい! 先生、大好き!」
「俺もだよ」
2人は人目も憚らず抱き合う。アイツら、俺たちの存在、そしてここが道の真ん中だということを忘れてるな。俺と紅は遠い目をする。
「私達は何を見せられてるのかしら」
「さぁな。とりあえず、こいつらを置いて行くか」
「そうしましょ」
「カカシ、どうした?」
「ん〜、いや、ああいうのって恥ずかしくないのかなって思って」
カカシの視線を辿ると、ペアルックのカップルがいた。
「あ〜、確かにお前そういうの嫌いそうだな」
「当たり前でしょ。何がいいのか分からないし」
「彼女に頼まれてもか?」
「うん。絶対嫌だね」
その顔は本当に嫌そうだった。まぁ、確かにペアルックのカカシとか想像がつかないしな。
そんな会話を以前したことがある。何故いま思い出したかというと……。
「嘘だろ……」
俺は思わずタバコを落とした。
「どうしたの?」
紅が俺の視線を辿ると、「なるほど」という顔をした。ペアルックで仲良さそうにしているカップルがいるなとよく見たら、カカシとサクラの2人だったのだ。
「あいつ、ペアルックは絶対嫌だと言ってたくせに」
「あ〜、確かに言ってそうね」
2人を見てると、向こうもこちらに気付いたのかやってきた。
「アスマ先生、紅先生。こんにちは」
「よっ!」
「こんにちは、サクラちゃん。カカシも相変わらずね。今日はデートかしら」
「見れば分かるでしょ」
「えへへ、今から遊園地に行くんですよ」
「カカシ、お前その格好……」
「何?」
カカシは平然としている。
「“ペアルックは絶対嫌だ”とか昔に言ってなかったか?」
「おい! アスマ!」
「えっ! そうだったの!? 私がやりたいって言ったばっかりに……」
俺の言葉を聞いたサクラが悲しそうな顔をする。それを見たカカシは“余計なこと言いやがって”という目で一瞬見たかと思うと、すぐさまサクラの方を向き優しそうに話しかける。
「別に嫌じゃないよ。確かに昔はそう思っていた時期もあったけど、いまは全然平気だし。ね?」
「うそ……無理して私に合わせてくれてるんでしょ」
「無理してないよ」
「じゃあ、遊園地に行ったらお揃いのカチューシャをしてくれる?」
カカシが返答につまる。ペアルックにカチューシャ、どんなバカップルだ。
「……やっぱり嫌なんじゃない」
サクラの目には涙が溜まり始める。
「!? カチューシャするから! むしろしたい!」
「本当に?」
「本当!!」
「良かった……」
カカシが必死に肯定すると、サクラは安心したように笑う。カカシもそれを見て安心したのか、2人でいちゃつき始める。
「私ね、カカシ先生としたいことがたくさんあるの!」
「あぁ、全部しよう!」
「公園でピクニックでしょ。温泉にも行きたいし、イルミネーションも観たいな!」
「任せとけ!」
「嬉しい! 先生、大好き!」
「俺もだよ」
2人は人目も憚らず抱き合う。アイツら、俺たちの存在、そしてここが道の真ん中だということを忘れてるな。俺と紅は遠い目をする。
「私達は何を見せられてるのかしら」
「さぁな。とりあえず、こいつらを置いて行くか」
「そうしましょ」
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