NARUTO/カカサク 短編①
カザキリ/やなぎなぎ
病院近くのベンチで本を読んでいると、カカシ先生がやってくる。
「お疲れ様、サクラ」
「お疲れ様、先生」
「さっそくだけど、お願いしていい?」
「いいわよ」
「ありがと」
私は本を持っていた両腕を少し上げると、先生は私の膝に頭を乗せ、寝転ぶ。
「あ〜、帰ってきたな~。やっぱりサクラの膝は落ち着くね」
「うふふ、それは良かった」
そして私は本を読むのを再開する。しばらくして膝を見ると、先生は気持ち良さそうに寝ている。
先生はたまに私の所にやって来ると、こうして膝枕を所望する。
最初のきっかけは何だっただろう……。
そうだ! パックンを膝の上で寝かせてたら、先生も“俺も膝枕してほしい!”と駄々をこねて、仕方なくしてあげたのが始まりだ。その時の先生は任務続きであんまり寝てなかったらしい。膝枕してあげたら、すぐに寝ちゃったっけ。そこから味を占めたらしく、任務終わりには大抵私のところにやってきて膝枕をねだり、私も先生の寝顔があまりにも尊いため、こうして許している。
いつの日だっただろうか……。
その日も大きな木の下で先生に膝枕をしていた。
「先生、膝枕好きよねー」
「まぁねー」
「私以外の人にもしてもらえればいいのに」
「俺はサクラがいいの。このいい感じの弾力が俺の頭にフィットしてね」
「……ちょっと、それ脂肪がついてるって言いたいの?」
私は先生を睨みつけると、苦笑いで「違うよ」と否定する。
「ならいいけど……」
「サクラに膝枕してもらえると、安心するんだよね。やっとここに帰ってきたって感じ。そして次も頑張ろうと思えるんだ」
いつ命を落とすのか分からない忍の世界。特に上忍である先生は命懸けの任務も多い。もし先生が……そんな未来なんて想像したくない。
「カカシ先生。私で良かったらいつでも膝を貸すから、必ずここに戻ってきてね」
「サクラ……」
「じゃないと、誰かのものになっちゃうかもよ」
「それは嫌だな。サクラの膝は俺のものなの」
「うふふ、だったら絶対に私の元へ帰ってきてね」
「分かったよ」
「私はいつまでも先生の帰りを待ってるから」
そんな会話もしてたっけ、懐かしいな。
「サクラ」
先生の声と、腰に何かの感触を感じて、思考の海から返ってくる。
「先生、起きたの?」
先生は仰向けの状態から私のお腹の方へ顔を向けていて、両腕を私の腰にまわしている。返事がないので、どうやら寝ぼけているらしい。
「もう、仕方がない人なんだから」
私は本を置くと、先生の髪を撫でた。
「おかえり、先生。無事で良かった」
病院近くのベンチで本を読んでいると、カカシ先生がやってくる。
「お疲れ様、サクラ」
「お疲れ様、先生」
「さっそくだけど、お願いしていい?」
「いいわよ」
「ありがと」
私は本を持っていた両腕を少し上げると、先生は私の膝に頭を乗せ、寝転ぶ。
「あ〜、帰ってきたな~。やっぱりサクラの膝は落ち着くね」
「うふふ、それは良かった」
そして私は本を読むのを再開する。しばらくして膝を見ると、先生は気持ち良さそうに寝ている。
先生はたまに私の所にやって来ると、こうして膝枕を所望する。
最初のきっかけは何だっただろう……。
そうだ! パックンを膝の上で寝かせてたら、先生も“俺も膝枕してほしい!”と駄々をこねて、仕方なくしてあげたのが始まりだ。その時の先生は任務続きであんまり寝てなかったらしい。膝枕してあげたら、すぐに寝ちゃったっけ。そこから味を占めたらしく、任務終わりには大抵私のところにやってきて膝枕をねだり、私も先生の寝顔があまりにも尊いため、こうして許している。
いつの日だっただろうか……。
その日も大きな木の下で先生に膝枕をしていた。
「先生、膝枕好きよねー」
「まぁねー」
「私以外の人にもしてもらえればいいのに」
「俺はサクラがいいの。このいい感じの弾力が俺の頭にフィットしてね」
「……ちょっと、それ脂肪がついてるって言いたいの?」
私は先生を睨みつけると、苦笑いで「違うよ」と否定する。
「ならいいけど……」
「サクラに膝枕してもらえると、安心するんだよね。やっとここに帰ってきたって感じ。そして次も頑張ろうと思えるんだ」
いつ命を落とすのか分からない忍の世界。特に上忍である先生は命懸けの任務も多い。もし先生が……そんな未来なんて想像したくない。
「カカシ先生。私で良かったらいつでも膝を貸すから、必ずここに戻ってきてね」
「サクラ……」
「じゃないと、誰かのものになっちゃうかもよ」
「それは嫌だな。サクラの膝は俺のものなの」
「うふふ、だったら絶対に私の元へ帰ってきてね」
「分かったよ」
「私はいつまでも先生の帰りを待ってるから」
そんな会話もしてたっけ、懐かしいな。
「サクラ」
先生の声と、腰に何かの感触を感じて、思考の海から返ってくる。
「先生、起きたの?」
先生は仰向けの状態から私のお腹の方へ顔を向けていて、両腕を私の腰にまわしている。返事がないので、どうやら寝ぼけているらしい。
「もう、仕方がない人なんだから」
私は本を置くと、先生の髪を撫でた。
「おかえり、先生。無事で良かった」
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