2部
夢小説設定
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※現パロ、ギャグ風味
カーズは宇宙から地球へと色々あって帰ってきていた。たまたま落ちた所に住んでいた人間、夢主の家に居候していた。夢主の家は山間部にありカーズが墜ちたことによる被害は少なく済み、人間にとっては幸いな事だった。今日もカーズの“ワガママ”に夢主は振り回されている。
「カーズ様…なんで壁を」
「邪魔だった」
邪魔、ただそれだけの理由で家の和室の壁を取り払われた。カーズ様の不思議な光の力は強力で何でも切り裂いてしまう。それに加えて腕から動物を造り出す生命の力も厄介だった。小動物でも凶暴で夢主は何度も追いかけられたので禁止にしたが、カーズは気にしない。
「夢主、泣いているのか?」
「家の壁が無くなったんですよ…泣きたくもなります…バカぁ…」
「直せばいいだろう」
そう吐き捨てるカーズを夢主は睨み付けた。仕方なく夢主は納屋からブルーシートを取り出して屋根から地面へと固定して壁を作った。暴風が吹けば飛ばされるだろうが、何もないよりマシだ。
「そういえばカーズ様って何か食べてますか? 食事する所を見たことが無いです」
「食事は一年は食べなくても大丈夫だ」
「食べるとしたら何を食べるんですか?」
「吸血鬼だ」
「聞かなきゃ良かった…」
その後カーズ様は山へと散歩に向かったので夢主は一人で家事をしていた。カーズは山へと定期的に散歩へと向かっては大きな岩を持って帰ってくるので庭は荒れ放題になっていた。その岩を使って仮面を作っては壊しての繰り返し、何かしらの研究を毎日している。カーズは真面目なのか、破壊神なのか、夢主には分からない。
「ふぅ、家事も終わったし寝よう…」
畳の上でタオルケットを掛けてティッシュ箱を枕にして寝る体制を作る。目を瞑った時に何かの気配を感じたので再び目を開けると天井に人が引っ付いていた。何を言っているのか分からないと思うが夢主にも分からない。
「え?」
その人は低い唸り声を上げてこちらを見ている。これはヤバい。夢主は思ったが身体が動かない。
「ここに居たのか」
窓からカーズが入ってきたが、天井の人から目を離せない。瞬きをした瞬間、唸り声は叫び声に変わった。カーズの身体に天井の人がくっついていた。と言うか吸収されている…もう夢主は何もかも嫌になった。
「こいつは吸血鬼だ」
「へぇー、そーなんだー。って何で吸血鬼が存在しているんですか?!」
「吸血鬼はこの地球に存在する物だ」
カーズは夢主には言わなかったが天井の人は石仮面で無理矢理、吸血鬼にした登山中の人間だった。夢主に言うと絶対に騒ぐので黙っていた。
「それが食事ですか?」
「そうだ」
「うぇっ、少し気持ち悪いです。けど仕方ないですよね、食事は食べないと!」
「あぁそうだ」
夜になり夢主は夕食を済ませると、カーズが使っている部屋へと向かった。石で仮面を作ったり何かを紙に書いている後ろ姿を見ているのが好きだった。それを見ながら本を読んだり、お茶をしたりして眠る前まで過ごすのが夢主の日課だ。
「カーズ様って何歳なんですか?」
「さぁな、もう忘れてしまった」
「私の方が先に死んじゃうんですかね…」
「…だろうな。人間はあっという間に年老いていく」
「カーズ様、私が年老いて動けなくなったら看取ってくださいね」
「その時は殺してやる」
「そんな乱暴な…」
カーズは夢主という人間を気に入っていた。だから簡単には死なせない。いま人間を吸血鬼にするのでは無く、人間を不老不死にする石仮面を研究している。カーズは夢主に完成した石仮面を使って永遠に側に置いておこうと考えていた。カーズがそんな考えを持っているとは今は気づいていない夢主は呑気に欠伸をして小説を読んでいた。
カーズは宇宙から地球へと色々あって帰ってきていた。たまたま落ちた所に住んでいた人間、夢主の家に居候していた。夢主の家は山間部にありカーズが墜ちたことによる被害は少なく済み、人間にとっては幸いな事だった。今日もカーズの“ワガママ”に夢主は振り回されている。
「カーズ様…なんで壁を」
「邪魔だった」
邪魔、ただそれだけの理由で家の和室の壁を取り払われた。カーズ様の不思議な光の力は強力で何でも切り裂いてしまう。それに加えて腕から動物を造り出す生命の力も厄介だった。小動物でも凶暴で夢主は何度も追いかけられたので禁止にしたが、カーズは気にしない。
「夢主、泣いているのか?」
「家の壁が無くなったんですよ…泣きたくもなります…バカぁ…」
「直せばいいだろう」
そう吐き捨てるカーズを夢主は睨み付けた。仕方なく夢主は納屋からブルーシートを取り出して屋根から地面へと固定して壁を作った。暴風が吹けば飛ばされるだろうが、何もないよりマシだ。
「そういえばカーズ様って何か食べてますか? 食事する所を見たことが無いです」
「食事は一年は食べなくても大丈夫だ」
「食べるとしたら何を食べるんですか?」
「吸血鬼だ」
「聞かなきゃ良かった…」
その後カーズ様は山へと散歩に向かったので夢主は一人で家事をしていた。カーズは山へと定期的に散歩へと向かっては大きな岩を持って帰ってくるので庭は荒れ放題になっていた。その岩を使って仮面を作っては壊しての繰り返し、何かしらの研究を毎日している。カーズは真面目なのか、破壊神なのか、夢主には分からない。
「ふぅ、家事も終わったし寝よう…」
畳の上でタオルケットを掛けてティッシュ箱を枕にして寝る体制を作る。目を瞑った時に何かの気配を感じたので再び目を開けると天井に人が引っ付いていた。何を言っているのか分からないと思うが夢主にも分からない。
「え?」
その人は低い唸り声を上げてこちらを見ている。これはヤバい。夢主は思ったが身体が動かない。
「ここに居たのか」
窓からカーズが入ってきたが、天井の人から目を離せない。瞬きをした瞬間、唸り声は叫び声に変わった。カーズの身体に天井の人がくっついていた。と言うか吸収されている…もう夢主は何もかも嫌になった。
「こいつは吸血鬼だ」
「へぇー、そーなんだー。って何で吸血鬼が存在しているんですか?!」
「吸血鬼はこの地球に存在する物だ」
カーズは夢主には言わなかったが天井の人は石仮面で無理矢理、吸血鬼にした登山中の人間だった。夢主に言うと絶対に騒ぐので黙っていた。
「それが食事ですか?」
「そうだ」
「うぇっ、少し気持ち悪いです。けど仕方ないですよね、食事は食べないと!」
「あぁそうだ」
夜になり夢主は夕食を済ませると、カーズが使っている部屋へと向かった。石で仮面を作ったり何かを紙に書いている後ろ姿を見ているのが好きだった。それを見ながら本を読んだり、お茶をしたりして眠る前まで過ごすのが夢主の日課だ。
「カーズ様って何歳なんですか?」
「さぁな、もう忘れてしまった」
「私の方が先に死んじゃうんですかね…」
「…だろうな。人間はあっという間に年老いていく」
「カーズ様、私が年老いて動けなくなったら看取ってくださいね」
「その時は殺してやる」
「そんな乱暴な…」
カーズは夢主という人間を気に入っていた。だから簡単には死なせない。いま人間を吸血鬼にするのでは無く、人間を不老不死にする石仮面を研究している。カーズは夢主に完成した石仮面を使って永遠に側に置いておこうと考えていた。カーズがそんな考えを持っているとは今は気づいていない夢主は呑気に欠伸をして小説を読んでいた。