5部
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「リゾット・ネエロさんですね? 私は情報分析チームの夢主です。貴方に頼まれていた物をお持ちしました」
そう無表情で機械的に言う彼女にリゾットは一目惚れをしてしまった。突然、雷が降ってきたかのような衝撃を受けて足元が揺らいだ気がした。リゾットは彼女からの書類を受け取った後、姿が見えなくなるまで見送る。
それから頭から夢主の姿が消えることは無く、任務中にも彼女が頭に浮かんでくる始末。これでは駄目だと自分に言い聞かせてながら耐えていた。
ある日、偶然にも彼女を街で見つけた。
彼女は恋人らしき男性と腕を組んで楽しそうに歩いていたのだ。リゾットの心は砕け散った。
「手に入れたい、壊したい…」
心から溢れ出る黒い泥はリゾットの身体を蝕んだ。
それからのリゾットの行動は早かった。夢主の恋人の自宅を調べ出して殺害する。その足で彼女の元へと向かった。
「リゾット、さん?」
「夢主…」
「どうかされましたか?」
「夢主…好きだ」
「…私は同じ組織の方とは付き合いません。失礼します」
踵を返して背中を向けた彼女を後ろから抱き締める。
「いい加減にしてください…」
「…」
より一層、力強く抱き締める。
「苦しいので離してください」
彼女はスタンドを使ってリゾットの腕から逃げた。そのまま恋人の自宅へと向かった。だが恋人は冷たくなっていた…
「…」
夢主は次の日から違う男性と付き合い始めたが、その日の内に誰かに殺害されてしまう。
「またか…」
恋人が殺害されたのを気にも病まずに次の相手を探すためにバールへと向かった。
「一緒に飲まないか?」
「ええ…ってリゾットさん…」
「良いだろう…?」
「私はもう帰ります」
リゾットは彼女の腕を掴み自分の方へと引き寄せる。
「何のマネですか?」
「…話を聞いてくれ」
「…しつこい男は嫌われますよ?」
夢主はバールを出て自宅へと帰る。
シャワーを浴びて眠ろうとした時、誰かにベッドへと押し倒されてしまった。姿は見えないが、何かいる…考えてから1人しかいないと名前を呼んだ。
「リゾットさん…?」
「…」
リゾットは姿を現した。何も言わずに夢主にキスをする。彼女は拒まずに受け入れる。服を脱がされても抵抗はしなかった。
無理矢理に見える行為の最中に夢主はリゾットに見られないように下品な笑みを浮かべた。最高の男が手に入った、と…
彼女は自分だけを盲目的に見てくれる男が欲しかったのだ。
最初から夢主のターゲットはリゾットだった。初めて目を見た時に感じた彼の中の黒く暗いものは正解だったのだ。それが嬉しくて仕方がない。
「リゾットさん…愛してる…」
それは呪いの言葉だった。