※名前変換無し、捏造あり

　エシディシは1人、カーズ達がいる場所から北へ進み大陸と大陸が近い場所を選んで海を渡り旅をしていた。移動するにつれて人間の暮らしや文化などの変化を目の当たりにするのか“面白い”とエシディシは考え始めていた。

　とある国に着いたエシディシが聞き耳を立てていると、ここは都と呼ばれる場所で王族が住んでいる場所という事が分かった。人間を観察してみると着ている服も顔も見たことのない人種だったので、エシディシはその国で滞在して宗教や文化、考え方について触れた。特に興味深かったのは“孫子の兵法”と呼ばれている戦での兵の用い方や戦術などが書かれている兵法書だった。
　
　そして、もう一つ興味深い物があった。

　エシディシが街から離れた山で石仮面を使い食事をしていた時に後ろから人間の男に攻撃を受けた。普段ならば大した傷にはならないが、この時は違ったのだ。深い熱傷を負ったエシディシは泣き喚いた。
　攻撃をした男はそんな光景を見て困惑していた。だが冷静になったエシディシはすぐさま人間を血管針で溶解させる。

　「なんだ？　この攻撃は…詳しく調べるとするかぁ」

　エシディシは人間の男の仲間を探し出して情報を手に入れようした。だが探さずとも相手の方から「仇をとってやる」と言って数人がやって来たので全員殺害する。その仲間の内の若い男を殺さずに捕まえる。

　「た…助けて、ください」
　「あの攻撃は何かを説明すれば助けてやらんこともない」
　「あ、あれは波紋と言います…特別な呼吸をする事によって大きなエネルギーを作り出し攻撃する…」
　「そうか…厄介な攻撃だな」

　容赦なく若い男を殺した。

　「波紋とやらをカーズに知らせなくては…」

　エシディシは帰路を急いだのだった。