悠久の時を生きる
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元いた洞窟から3日移動して新たな洞穴を見つけた。今度の洞穴は入り口が狭く地下に続いている。周囲に村は無く夢主の食事は果物や木の実になった。だが美味しいので不満はない。今もぱくぱくと緑色の果物を食べている。
「お前は良く食べるな」
カーズが呆れた目で見てくるが夢主は無視をして食べる。
「食べなきゃ元気が出ないですよ」
「限度があるだろう…」
「美味しいからついつい食べ過ぎるんです」
すべての果物と木の実を食べ終えて夢主は寝転がった。
「夢主…お前、最近太ってきたんじゃあないか」とエシディシの声が聞こえてきたのでお腹を擦ると、確かにぷにぷにとしている気がした。
「エシディシ~どうしよう…太ってる!」
「食っては寝てるからだろう…」
「運動しなきゃ!!」
「じゃあ俺と戦ってみるか?」
エシディシの提案に痩せたい夢主は乗った。2人は洞穴を出て森の中の開けた場所へと移動した。2人は向かい合い、戦う姿勢を取った。
「よしっ! 夢主、攻撃してみろ」
「デッド・メモリーズッ!」
多数の植物が鞭のようにエシディシを襲う。だが簡単に手で払われてしまった。エシディシは人間の様にはいかないのだろう、そう夢主は思った。戦いの初心者である夢主は大きな攻撃を繰り出そうと身体に力を込めた。
「ザ・ヴァーミリオン」
小さな朱色の花が無数に咲き誇りそこから霧の様なものが出る。広範囲の攻撃だがコントロールを誤れば夢主自身も攻撃を受けてしまう。今も霧を少し吸ってしまった。
「諸刃の剣だな」
「だってコントロールが難しいんだもん」
「相手をちゃんと見て、心を冷静に保つんだ」
エシディシは霧を全て避けて夢主に近づいた。
「この霧は何なんだ?」
「毒? 鼻の感覚が無くなってるし身体が怠い」
「自分の攻撃の能力を知らないのに出すんじゃあねー。カーズに調べてもらえ」
「…はぁい」
それ以上戦う事もせずに2人は洞穴に戻った。すぐさまエシディシは夢主を引っ張ってカーズの元へと向かい“ザ・ヴァーミリオン”の霧の成分を調べてくれと言った。
「この人間に攻撃をしてみろ」
「…無理」
カーズは縛ってある人間を夢主の前へと連れてきて攻撃をしてみせろ、と言ったので夢主は断った。
「知りたくないのか? こいつはお前達を襲った者達の仲間だ。サンタナとワムウを殺そうとした奴らだ」
「…あの時は必死だったから攻撃出来たけど、今は無理かな」
「仕方ない。ザ・ヴァーミリオンを見せるだけで良い」
それなら、と夢主はザ・ヴァーミリオンを発動させた。カーズは霧に触れたり瓶の様な物に採取している。それから別の部屋へと縛られた人間を連れて行ってしまったので夢主は何が起こるかは理解したが黙っていた。
「お前も酷い人間だな」
「エシディシやカーズと一緒に過ごしてるんだよ? 私も普通の人間とは違ってくる。食事のシーン見ちゃったし…」
「ははは違いねぇ」
数時間後にカーズから「あれは人の脳に作用する快楽物質だ。あれを大量に吸い込むと中毒症状がでる。その後、死に至るだろう」と説明を受けた。夢主は危険な攻撃だったのだと理解したのでこれからは気を付けようと思った。