『でも…一体誰がお母さんを…』
「落ち着け理彩」
『松田さん…』　
「犯人は俺たちに任せておけって言ってるだろ！
食べないとせっかくの料理が冷めるぜ？」
「そうですよ」
『はい…あ…沢木さん』
「はい？」
『何か思い出したら教えてください』
「分かりました」
沢木が席を離れた。
「どうだ？杉下」
「特に怪しいところはないですね」
「同感だ」



















それからも小五郎のまわりで狙われる人が現れた。
知り合いで十がつく辻という人が狙われた。

蘭は白鳥の話を聞いてから父親を信じられなくなっていた。
コナンたちは食事会で会った両親の知人であるソムリエの沢木の名前に八の字があることが分かり沢木に話を聞いていると今度オープンする海洋施設のレストランの件で旭という経営者に会う予定でいるという。
その旭には小五郎も依頼で会ったことがあり旭にも九の字があることに気付き小五郎たちも同行することになった。
理彩は蘭からそれを聞き自分も行くと言い出した。
父親に関わる人が狙われていると知り大人しく待ってはいられなかった。
松田と杉下は理彩が行くことに渋る。
仕方なく理彩が松田から離れないことを条件に松田が折れた。
「いいか！約束だぞ」
『はい』
















コナンたちは海洋施設にやって来た。
そこには旭に呼ばれたという人物が他にもいた。
自己紹介していると一台の車がやって来た。
「（あれって…もしかして！）」
コナンはその車に見覚えがあった。
車から人が降りてきた。
『蘭！』
「え？理彩？」
「お前がどうしてここにいるんだ!?理彩」
『松田さんと杉下さんにお願いして連れてきてもらったの
お父さんの知り合いが狙われているって知ったら大人しく待っているなんてできないよ』
「だよね！」
「松田君に杉下警部まで」
「おい！何で理彩を連れてきた!?」
「理彩には俺から離れるなと約束させてあるから無茶はさせないぜ毛利探偵」
「少し気になることもありましてここへ」
「気になること？」
「ねぇ？三時になっちゃう！」
「そうですな」
レストランに向かう。









小五郎たちがレストランを見回る。
その間に事情を知らない集められた人たちに目暮は説明をした。
「となると六は俺だな」
宍戸永明というカメラマンが言った。
「何で？」
モデルの小山内奈々が言った。
「宍戸の宍には六が入ってんだろ！」
「あ…確かに」
「ほかの人にも入ってるよ数字」
コナンが言った。
「え？」
「ほら、モデルの奈々さんには七
エッセイストの仁科さんには二
フォードさんには英語で四はフォーでしょ？だから四だよ」
「そうか…これで三と一がいれば揃うな」
「三なら君の目の前にいるぞ毛利君」
「え？おい…まさか…」
「私の名前は白鳥任三郎なんです」
「え…任三郎？」
白鳥が名乗り出た。
「おい白鳥お前…そんな名前だったのか？」
松田も初耳だったのか驚いていた。
「松田君はたった１週間しか捜査一課にいなかったから知らないのもまぁ無理はない」
「まぁ普段名前は必要ありませんからね」
「でしょうね」
「一はいねぇか」
「…新一…」
「え？」
「一は新一のことじゃ…」
「工藤君かね？」
「なんとなくですけど…」
「となるとここには数字がある人物が集まっているわけですね」
「なるほどな
となると俺にも数字があるな」
みんなが松田を見る。
「え？松田君もかね？」
「話によると沢木さんの下の名前の漢字に八があるだろ？」
「あるな
沢木公平の公の字はハムと書くから八だ」
「よく考えてみろよ、俺の名字は松田」
「あ！松田刑事の松の字に公の字があるよ！」
「本当」
『どうしょう…松田さんにも数字が…』
「大丈夫だ理彩
だが、もし俺に何かあったら杉下を頼れ
いいな」
「そうですね
我々が理彩さんをここまで連れてきたのですから責任はありますからね」
『松田さん…杉下さん…分かりました』

















その後、沢木が命を狙われた。
そして姿が見えない旭も何者かに殺害され遺体となって発見された。
そして招待客の１人である小山内奈々も皆がいる場で何者かに殺害された。
次は何が起きるかと警戒していると突然建物が爆発音がしてレストラン内に海水が流れてきた。
皆、慌てて脱出する。
「理彩!!」
『松田さん!!』
皆が突然押し寄せた海水に溺れまいと必死になる中で松田たちと理彩は離れてしまった。