車でやって来た場所はダイビングしに行った時に船に乗った場所だった。
ハンターが車が降りた。
「二人とも逃げて！」
蘭は先に降りた理彩の背中を押した。
理彩と喜美子さんは逃げようとした。
「おっと、そうはいかないぜ」
『あぅっ』
「理彩ちゃん！」
またもハンターの松本に捕まる理彩。
蘭はもう１人に技をかけようとする。
「動くな‼」
蘭は寸前で止めた。
蘭は声のした方を見る。
『ごめん…蘭…』
「理彩‼」
「少々空手をかじっているようだが大人しくしてもらおうかお嬢ちゃん
さもないとこっちのお嬢ちゃんの命はねぇぞ」
「分かったわ…」
「あんたらにはやってもらいたいことがある
大人しく言うことを聞くんだな」
「空手のお嬢ちゃんとダイビングショップのインストラクターのあんたは力がありそうだからそのボンベを運べ」
「非力そうなお嬢ちゃんは残った箱だな」
『…っ(このハンターの声がやっぱり陣平さんに似てる…
嫌…怖い…助けて陣平さんっ)』
ハンターに箱を渡された時に理彩は声にまた反応した。
だがどうすることもできずハンターたちの指示に従い荷物を運ばされた。














「っ！(気のせいか？
名を呼ばれた気がしたが…)」
捜査会議中、松田はふと誰かに呼ばれた気がした。

























「うちの船…どうして⁉」
ハンターたちに従って行くとそこには船があった。
喜美子さんは自分のショップの所有の船がそこにあり驚いている。
「お宅のオーナーから借りたのさ
金を払ってな」
「そんな…」
「お前はここまでだ
ボンベが足りないんでね」
トン
「あぅ」
喜美子さんは気絶させられる。
「喜美子さん！」
蘭は駆け寄る。
「動くな！」
『うぅ』
「理彩‼
その子に乱暴しないで‼」
『蘭…』
「いいからさっさと船に乗れ」
船に乗り込むと少し荒れ始めている海へ。


















「早く…知らせ…なきゃ…」
松本によって気絶させられた喜美子さんは朦朧とする意識の中でこのことを早く伝えなくてはと動き出す。
















コナンたちはスタンプラリーの謎解きを宿でしていた。
ガタッ
「ん？」
突然玄関が開く音がした。
行ってみるとそこにいたのはふらふらした喜美子さんだった。
「ダイビングのお姉さん？」
「ふらふらしてますよ」
「毛利…さん…は…」
「ここにはおらん
役場だ」
「蘭ちゃん…と…理彩ちゃんが…拐われたの…」
「誰に拐われたの⁉」
「松本…トレジャーハンターの…」
「何だって⁉」
「そんな⁉」
「おめぇら
急いで役場にいるおっちゃんと目暮警部たちに知らせてくれ」
「おう‼」
「うん‼」
「分かりました‼」
探偵団たちは役場に向かった。
「気をつけなさい」
「分かってる」
灰原はコナンにそう言った。















ハンターと海にいる理彩と蘭。
「お前らは二人でこのボンベを使いな」
「ここまで来れば私達はもう必要ないじゃない‼」
「もう少しあんたたちには働いてもらわないといけないんだよ」
『そんな…』
「理彩…大丈夫…」
恐怖で震える理彩を蘭は必死に励ます。
「早く準備しなお嬢ちゃんたち」
「分かってるわよ」
蘭はボンベのチェックなど準備をする。
「‼」
だが蘭はここであることに気づいた。
「(この人たち…血が⁉
そんな状態で海に潜ったら…)」
ハンターたちは体の一部に血が滲んでいたのだ。
そんな状態で海に潜ってしまえば鮫の餌食になってしまう。
「(まさか…)」
ザシュ
『ゃあー‼』
「理彩⁉」
松本が理彩の腕をナイフで切りつけた。
『はぁはぁっ血が…ヒューヒュー』
理彩は自分の腕からの出血を見て呼吸が荒くなる。
「出番だぜお嬢ちゃん」
「理彩のトラウマが‼
私達に一体何をさせるつもりなの‼」
「今は黙ってさっさと準備しな」





















「何⁉蘭と理彩が⁉」
「そうだぞ！」
「ダイビングのお姉さんがふらふらした状態で知らせてくれたの！」
「たぶん、彼女は彼らに気絶させられたと思うわ
朦朧とした意識の中で必死に宿まで来たみたいよ
毛利探偵に知らせる為にね」
「やつらはどこに向かったんだ？」
「頼親島です‼」
「あの人たちは宝の隠し場所に向かったんだよ」
「宝⁉」
「アンとメアリーのですか？」
「うん‼」
「急いで船の用意を」
「はい」
「(無事でいてくれよ理彩)」
知らせを聞き心配する松田であった。