「いや特に…我々は…」
「怪しいな白鳥」
「えぇ、そうですね」
「目暮警部…」
特命の二人に何か知っているのではと怪しまれた為に白鳥は目暮に助けを求めた。
「仕方ない…彼らにも話そう」
「はい」
「「？」」
何やらただ事ではないようだ。
「我々は毛利君から極秘にあることを頼まれここに来たんだ」
「毛利探偵に頼まれた？」
「あることとは何ですか⁉」
「これです」
白鳥はあのレシートを松田に渡した。
「なっ‼マジか⁉」
内容に松田は驚く。
「どうかしましたか？松田君」
「ほい、こいつを読めば杉下も分かるぜ」
松田はそれを杉下に渡す。
【蘭と理彩と子供たちがミラクルランドにいる
しかもあるエリアから出ると爆発するIDを渡されていてそれをはめて何も知らずに人質になっている
極秘にあの子たちの保護を頼む】
「っ‼これは大変なことになっていますね」
松田と杉下は状況を認識した。
「目暮、実際確認できてんのか？
理彩たちがこのIDをしているのを？」
「あぁ…彼女らがそれをしているのはわしも白鳥君も確認済みだ」
「はい」
「それで理彩さんたちは？」
「理彩君は具合が悪くなった子に付き添っているから医務室におるよ」
「そうか(理彩は無事みてぇだな)」
「だけど他の子供たちと蘭さんはあそこだ」
「何してるんだ？あのガキども？」
「ひったくりを探しているらしいです」
「は？何でそんなことしてんだ⁉」
「おや⁉」
「どうやらあの子たちはひったくりを目撃したらしくて捕まえたいみたいで…探しているようなんです」
「お前らの方がそれどころじゃねぇだろうが‼
あのガキども‼」
「まぁ、あの子たちは自分たちが人質になっているなど知らないんですから無理もありませんがね」
「で、目暮と白鳥はここからあいつらの様子を見ていたと？」
「あぁ」















『どうしょう…哀ちゃん
蘭と歩美ちゃんたち戻って来ない…』
「こうなったら探しに行くしかないわね」
『だよね…』
医務室にいた理彩と灰原は蘭たちを探しに行くことにした。




















理彩と灰原が蘭たちを見つけた時には出入口付近で何故か歩美が男に捕まり人質になってナイフを向けられていた。
『何でこんなことになってるの⁉』
「さぁ？
でも吉田さんを早く助けなきゃヤバいわ」
『うん』

「な⁉理彩⁉
医務室にいたんじゃねぇのかよ⁉」
目暮たちと一緒にひったくりを追いつめていた松田は先程までいなかったはずの理彩がいるのを見つけた。
「理彩さんは蘭さんたちを探しに来たのかもしれませんね」



だが男は歩美を人質にしたままどんどん後退り出入口ゲートに向かって行く。
『どうしたら…』
すると男が突然止まった。
「ちょっと⁉何？邪魔なんですけど‼それにここは入口よ！
出口は隣でしょうが‼」
園子だった。
園子は男をドンと押した。
「おっ⁉」
だが園子が男を押した時に男の拘束が緩んだため歩美は男から逃げることができる。
『歩美ちゃん‼ここだよ‼』
「うわーん！理彩お姉さん‼」
男のところから必死に逃げる歩美を理彩はここだよと腕を広げ教えてあげる。
歩美は自分を呼んでくれる理彩を見つけるなりその広げられた腕を目指して猛ダッシュ。
「ちくしょー！こうなれば！」
その間、男は近くにいたショートカットの女性を人質にした。
「近づくんじゃねぇ！こいつがどうなるか！」
「(…ん？あれ？あの人って…)」
「(何で君がいるんだね？)」
「(あ？あの髪型は…)」
「(あれ…あの髪型どこかで見たような？)」
『(あれ？もしかして…？)』
「(あれって…あいつじゃねぇか？)」
数名は人質になってしまった女性が知人であることに気づいた。
しかも一般人ではなく刑事だと。

「理彩お姉さん‼うわーん！怖かったよー‼」
走ってきた歩美を受け止める理彩。
『歩美ちゃん！大丈夫？
怪我してない？』
「うん」
『よかった…』
「でも…また人質が…」
『それなら大丈夫だよ！』
「え？」
「どうしてだよ⁉」
「そうですよ」
光彦と元太はそう言った。
『あれ気づかない？
私たちの知り合いにいるよ？』
「「「知り合い？」」」
「いるじゃない！頼もしい女刑事さんがね」
「「「あ…」」」
灰原の言葉で人質の正体が分かった少年探偵団でした。

「どうした？怖じ気づいたか？
そのままこの女がどうなるか見ているんだな！」
「あら？どうなるのかしら？
教えてもらおうじゃない！」
「は？」
「せやー‼」
次の瞬間には男は人質にしていた女性にプロレス技をかけられ地面に倒れた。
「確保‼」
目暮と白鳥は男を確保する。
そう、男にプロレス技をかけた女性こそ…何故かここにいた佐藤であった。