《俺は剛球豪打のメジャーリーガー
さあ延長戦の始まりだ
試合開始の合図は明日正午、終了は午後3時
出来のいいストッパーを用意しても無駄だ
最後は俺が逆転する
試合を中止したくば俺の元へ来い
血塗られたマウンドに貴様ら警察が登るのを鋼のバッターボックスで待っている》
「…何で!」


【我は円卓の騎士…
72番目の席を空けて待っている…】
【「ちょっと松田君!?」】
【「こういうことはプロに任せな」】
【「プロって…」】
観覧車に乗り込む男。
【「勇敢なる警察官よ…」】
ドカーン
観覧車が爆発する。
【「米花中央病院…
もう１つの爆弾の場所はここです！」】

【『爆弾事件で…犠牲になった…刑事がって…』】
【「そうか…もうニュースになっていたのか…」】
【『その人の…名前は…松田さん…ですか…？』】
【『以前…松田さんに助けてもらったことがあるんです…』】
【『約束したのに!!松田さんの嘘つきっ』】
【「理彩君…」】
【「理彩ちゃん…」】
涙を流し泣く少女。
【「必ず犯人は私たちが見つけるから！だから理彩ちゃん！
松田君を責めないであげて！」】

過去のある記憶が佐藤の脳裏に浮かぶ。
グシャグシャと紙を強く握る。
「あいつだ…あの時の爆弾犯だ!!」
「え？」
「またこの日に!!」
佐藤の呟いた言葉にコナンは首を傾げるしかなかった。
ほぼ同時刻、警視庁に同じ内容のFAXが届き捜査本部ができた。




















「あの爆弾犯を挙げて早く忘れなきゃ…それに約束したもの！
絶対に犯人を見つけるからって!!
早く犯人を逮捕してあの子に教えてあげなきゃ！」
「ねぇ…教えてくれない？
どうして爆弾犯は警察を目の敵にしているの？」
「コ、コナン君!?いつの間に!?」
佐藤の車にいつの間にかコナンが乗っていた。
「それに約束したとか少女とかあの子とかって白鳥警部も佐藤刑事も言ってたよね？
ねぇ教えてよ」
「…分かったわ…」
佐藤はコナンに事件の話をした。

「へぇーそんな事件があったんだ」
「えぇ」
「で…少女って？」
「目暮警部と白鳥君と私しか知らないことなんだけど…
私たちも事件後に警視庁に戻った後に知ったことなの
その事件で犠牲になった松田君は、やる気があまりなくて嫌々仕事をやっててね…
希望していた課じゃなかったからなんだけどね
仕事を人に任せるような奴だったけど…困っている人はほっとけない性格だったみたいでね
以前、ある少女を助けたことがあったらしくてね…
事件のニュースを見たその少女が警視庁まで訪ねて来たの」
「え!?どうして？」
「その子はニュースになっている事件に巻き込まれたのは自分の知り合いなのかを聞きに警視庁まで来たのよ」
「それで…その人のことだったの？」
「えぇ…だから彼女は事実を知って号泣していたわ
だから私たちは彼女にある約束したのよ
必ず犯人は私たちが見つけるからってね」
「へぇー」
「それから私は彼女とはメールをたまにするけど…あまり元気ないみたいでね」
「え？」
「最近はメールの返事が来ないことが多くてね…凄く心配しているところなの
でも、爆弾犯を捕まえられたら彼女にいい報告ができると思うわ」
「そっか」
「彼女がどこに住んでるかは私と目暮警部は知っているからたまに様子を見には行ってるけど…なかなか会ってくれなくてね」
「どうして？」
「彼女…警察官が苦手になっているみたいなのよ
そうじゃなくても別居している彼女の父親が元刑事だったらしいのよね
どうやら彼女から聞いた話によるとその父親は酒癖が悪くてかなり浮気性だったらしくてね
愛想つかした母親が彼女と二人暮らしをしているのも影響しているのかもね」
「へぇー
(どこかで聞いたような話だな…)」
「今の話は内緒にしててねコナン君
べらべら他人に話したなんて彼女に知られたら困るし」
「うん、分かった」





なんとか暗号を解き爆弾の場所が分かった。

3年前のように爆弾にメッセージが表示された。


それを何とか巻き込まれたコナンが解体し、やっと犯人を追い詰めたが犯人は逃走した。
佐藤は必死に追いかけた
こいつだけは今捕まえないとダメだ！と思った。
そうじゃないとまた事件を起こす。
それにあの子のためにもここで捕まえたかった。

















追いかけた犯人を追い詰めることに成功する佐藤。
「ま、待て俺じゃないんだ
ホ、ホラ…よくあるだろ？
頭の中で子供の声がしたんだよ
け、警察を殺せって…
誰でもいいから殺せって…
そ、そうさ…だから俺のせいじゃ…」
【「こんな奴に…こんな奴のせいで！彼が犠牲になった‼」】
佐藤は拳銃を構え犯人に向ける。
【「こんな奴のせいで！あの子は泣いていたの!!許せない!!」】
威嚇に一発発泡する。
犯人は突然の発泡に驚いて気絶してしまいその隙に逮捕することができた。