「現に理彩は白鳥が持ってる拳銃に反応してんだろ！見て分からねぇのか!!」
「なら尚更動くな警察ども！
来るとこの子を殺すぞ!!」
つぅ…
沢木は更に興奮状態で理彩の首元に当てているナイフの先が理彩の首に当たり少し血が出る。
「放すんだ！撃つぞ！」
「面白い！撃てるもんなら撃ってみろ！」
プルプル…
「（手が震えてやがるな白鳥の奴
これじゃあ理彩に当たるじゃねぇかよ！）」
「白鳥君…よせ…ううう…」
「目暮！大丈夫か？」
「それ以上…理彩くんに拳銃を見せては…いかん…」
「ですが!!」
「わしと毛利君のせいで…理彩くんは…血と拳銃が…トラウマに…なってしまったんだ…
だから…ううう…」
「目暮警部っ」
目暮は傷口を抑える。
「（どうする…
このままじゃ理彩が…）」
「拳銃を寄こせ刑事さんよぉ！」
「なんだと!?」
「何!?」
沢木は白鳥にそう言った。
「早くしろ！」
「おい白鳥…オレに渡せ」
「冗談じゃない！誰が毛利さんに渡すものか！」
「寄こせって言ってんだろ白鳥！」
「何をしている！早くしろ！」
「わかった…」
白鳥は拳銃を投げた。
「ちっ」
沢木は白鳥が投げた足元の拳銃を拾うしかない。
「おい…そこのボウズ…お前が持ってこい！」
「え？」
だが沢木はコナンに落ちてる拳銃を持ってこいと指名した。
「ダメだ！子供にそんな…危険なマネは…」
「目暮警部！僕がやるよ」
「おい！？コナン君！？」
コナンは少しずつ拳銃に近づく。
「待てガキ」
「え？」
だが松田がそんなコナンを止めた。
「どうして？」
「早くしろよ！」
沢木は興奮している。
「俺がやる」
「え？松田刑事がやるの…？」
「あぁ」
「銃の腕は？」
「白鳥よりはマシだぜ」
「分かった」
コナンは拾った拳銃を松田に渡した。
ガチャ
「松田君!?」
目暮たちはコナンではなく松田が拳銃を握って構えたのに驚く。
『ヒュー…ま…つ…だ…さんっ…』
理彩は拳銃を持つ松田を見た。
拳銃は怖いが松田ならなんとかしてくれるかもしれないと理彩は思った。
銃を構えた松田はふと何かの光景が見えた。
「（なるほどな…だから毛利探偵はあの時…）」
ズガンっ
『きゃっ』
放たれた銃弾は理彩の足元をかすめた。
だが理彩はそのせいで体の力が抜けてしまい沢木にとってはお荷物になってしまった。
「くそっ」
沢木は理彩を仕方なく放置し逃げようと試みる。
「逃がすかよ！」
松田はすぐさま沢木の手からナイフを叩き落し呆然とする沢木を背負い投げをし拘束した。
「沢木公平！殺人容疑及び傷害、未成年の拉致などの現行犯で逮捕！」
「ちっ…」
「あっ悪い白鳥…手錠貸してくれ」
「は？」
白鳥は松田に何を言っているんだこいつとでも言いたそうだ。
「仕方ねぇだろ！
特命係はほとんど手錠は持ってねぇんだよ！」
「仕方ないですね」
白鳥から手錠を借りて逮捕する松田。


「お父さん…
もしかしてあの時…お母さんを助けるために」
「ああ…足を撃たれれば動けなくなる…
逃走したい犯人にとってそれはただの足手まといだ…
だから毛利君はあの日…英理さんを助けようとしたんだよ蘭くん」
「それが…あの日の真実…私…ずっと誤解してた…
そっか…お父さんはお母さんを助けようとしていたんだ」
「分かったようだね」
「はい」



「大丈夫ですか？理彩さん」
蘭が目暮から両親の話を聞いてる頃、理彩の元には杉下が駆け寄っていた。
『杉…下…さん…』
「痛いところはありませんか？」
『はい…』
「嘘をつくなよ理彩」
「松田君」
松田がやって来た。
『松…田…さん…』
「悪かったな…怖いのと痛い思いまでさせたな」
松田は理彩の頬に触れて言った。
ふいふいと首を弱く振る理彩。
『さっきので…お母さんの時の…思い出したの』
「ん？何をだ？」
『お母さんは分かっていたから…お父さんが何で自分を撃ったのかを』
「そうか」
『前に聞いたことが…あったから…
お母さんにその時の事を…聞いたの…
あれは…人質を逃がすため…
そうなんですよね？松…田…さん…』
「あぁそうだな
俺もさっき銃を構えた時にそれが分かったがな」
「そうでしたか…
僕はヒヤヒヤして見てましたよ」
「その割には顔色変わらずだったじゃねぇかよ杉下」
「そうですかね？」
「あぁ」
『松…田…さん』
「どうした？」
『銃を…構えた松田…さん…かっこよかった…です//』
「理彩お前な…」
『拳銃は怖かったけど…　
松田さん…なら…何とか…してくれる…そう思いました…
松田…さん…にハートを…銃で撃ち抜かれました…//』
「そうか？」