「大丈夫だ！理彩！
必ず助けてやるから」
『松田さんっ』
噴水がもうすぐ終わってしまう…。
「これで終わりだ!!」
「松田刑事！伏せて!!」
するとコナンの声がした。
サッカーボールが風戸の顔面に当たる。
「サッカーボール!?」
「はあー!!理彩の仇！てやー！」
そして蘭が風戸の顔面に蹴りが炸裂する。
風戸はそのせいで気絶した。
『蘭！コナン君！』
「え？今…理彩…蘭って…
まさか記憶が!?」
『うん…思い出したよ
私の双子でとても強いお姉ちゃんの蘭に、
とても賢いコナン君
そんな大事なこと忘れてごめんね！』
「理彩！よかった！」
間もなく目暮と共に両親がやってきた。
「「理彩!!」」
『お母さん！お父さん！』
「…っ！お前…記憶が…」
『思い出したよ！』
「よかったわ!!
理彩の記憶が戻って!!」
二人は喜び娘を抱きしめた。
両親は理彩の記憶が戻って嬉しそうだ。
「松田君」
「杉下」
その家族たちの様子を見ていた松田に杉下、神戸、大河内がやってきた。
「よかったです！
松田君も理彩さんも無事なようで」
「ああ…ギリギリだったが荒療治のおかげか理彩の記憶が戻ったぜ」
「本当ですか？」
「ああ」
「家族も喜んでるね」
「行ってあげなくてもいいんですか？」
「せっかく家族がそろってんだ
もう少しあのままにしてやりてぇからな
なかなか揃わねぇ家族だしな」
「そうですね」
ふと理彩がキョロキョロと誰かを探していた。
『(松田さん…どこだろ？)』
理彩はどうしてもちゃんとお礼を直接松田に言いたくて松田を探していたのだ。
ふと松田と視線が合った。
『お母さん！ちょっと行ってきてもいい？』
「え？あっ、そういうことね
行ってらっしゃいな」
英理は理彩の行きたいところが分かりOKした。
『ありがとうっ！』
「え？理彩？」
「どうしたんだ？理彩は？」
「(松田刑事のところか)」
コナンは理彩が松田に向かって行くのを見て行動の理由が分かった。
小五郎と蘭の頭には？マークが浮かび理彩を目で追うのだった。


















『松田さん！杉下さん！神戸さん！』
理彩は特命係が集まっているところに駆け寄る。
「そんなに慌てて走るな！」
『あ、はい…』
スピードを落とす理彩。
『皆さん！ありがとうございました！
色々ご心配おかけしました』
お礼を言う理彩。
「無事で何よりです理彩さん」
『松田さんが守ってくれたので大丈夫です
記憶も戻りました
ご迷惑おかけしました』
「当然なことをしただけだ」
「松田がキレたところを理彩ちゃんに見せてあげたかったよ」
『神戸さん！松田さんがキレたんですか？』
「神戸！余計なこと言うな！」
「事実だからね」
「実は松田君
伊丹さんが毛利探偵と友成真さんを連行して来たと知り伊丹さんに何で理彩さんのそばから離れているんだとキレましてね」
「杉下！てめぇまで言うなよな！」
『それで？』
「伊丹さんにどこにいるんだと問い詰めていましたよ」
『松田さん！助けに来てくれてありがとうございました!!
あとお母さんとコナン君から聞きました
私が混乱するからって知り合いだけど顔見知りだと言えって口止めしてたんですよね？』
「あのおしゃべりたちめ…
黙ってろって言ったのによぉ…」
『なかなか思い出せないから辛かったけど…前に松田さんからもらったお土産の…
知らないはずなのに何故か知っている気がしました』
「あれか…」
『観覧車にも乗ってみました』
「大丈夫だったのか!?」
『その時に記憶が少し戻りかけていたかもしれません？
頭痛が酷かったですが…
思い出したのは前の観覧車の事件の時に私を爆弾から必死に助けようとしてくれていた松田さんの姿でした』
「そうか」
「そうでしたか…実は気にしていたんですよ
理彩さんが事件のせいで観覧車や高い場所や狭い場所が苦手にならないかとね」
『そういえば松田さんに何回か何か変わったことはないかと聞かれましたね』
「トラウマにならずよかったですね」
『はい！って松田さん!!
肩…肩が!!
どうしようどうしよう』
理彩は松田の怪我を思い出す。
「落ち着け理彩！
銃弾が肩を掠めただけだ」
『でも…私を庇って…』
「お前に怪我させるわけねぇだろ」
『松田さん…っ』
ギュッと松田に抱きつく理彩。
「あらら…理彩ちゃん大胆だね」
「理彩？どうした？」
松田は理彩を見た。
『ありがとうございます！
いつも守ってくれて！』
「理彩」