トロピカルランドに行くと決め退院した理彩は自宅マンションに戻った。

理彩はコナンにあるお願いをしていた。
『ねぇコナン君』
「どうしたの？理彩姉ちゃん」
『明日、トロピカルランドに行くこと…松田さんには内緒にしてくれないかな？』
「え？それでいいの？」
『まだ、そこへ行って思い出せるかは分からないけど…これ以上心配かけたくないから…』
「分かった！
護衛の刑事さんたちに松田さんに言わないように口止めしないとだね」
『ごめんね…お願いしちゃって』
「いいよ！気にしないで」
『うん』
コナンはすぐに刑事に伝えた。





















翌日。
理彩たちはトロピカルランドに向かった。
その頃、警視庁の特命係の部屋では松田と杉下が情報の整理をしていた。
そこへ大河内と神戸が戻ってきた。
神戸と大河内と拳銃の入手ルートを捜査している角田も一緒に情報を整理しながら互いに調べたことを報告していく。
「拳銃の入手ルートは分かったのか？角田」
「部下に当たらせてるがまだ少しかかりそうだ…すまねぇ」
「そうですか…できるだけ早くお願いします
今、理彩さんが狙われているので、
また拳銃を使われたら刑事たちでも守れるかどうか」
「ああ…そうだな
現場にいる伊丹たちは拳銃を携帯させてもらえてねぇからな」
「分かってる、捜査を急がせる」
「よろしくお願いします」
角田は部屋を出ていき指示を出した。
「大河内さんと神戸君の方はいかがですか？」
「小田切警視長が再捜査を亡くなった奈良沢刑事に依頼していたことを小田切警視長から聞くことができました」
「再捜査の依頼ですか？」
「小田切警視長自身は息子が事件に絡んでいたらと思い再捜査を依頼していたみたいですよ」
「奈良沢刑事は撃たれた佐藤刑事にも再捜査の協力を依頼していたようで佐藤刑事が時間外に調べていたと目暮警部と白鳥警部など数人から証言を得ています」
「佐藤も再捜査をしていたのか？」
「亡くなった奈良沢刑事と芝刑事、そして先日撃たれた佐藤刑事が関係していた事件がきっかけのようなので神戸と二人で調査資料を改めて見直しました」
「そうですか、何か分かりましたか？」
「亡くなった仁野保さんの妹の環さんが兄が自殺するような人間ではないと証言していることから僕は改めて仁野保さんが勤務していた病院に行き彼のことを再度聞き込みしてみました
そこで気になる話を看護師たちから聞けたんですよ」
「気になる話ですか？」
「はい、7年前に仁野保さんがとある心臓病で運ばれてきた患者の手術中に一緒に執刀していた医師の手首を誤って切ったそうです」
「執刀医の手首をか？」
「その手術は失敗し患者は亡くなったそうです
しかもそれが原因でその医師は外科医を辞めるはめになったそうです」
「その医師の名前は分かりますか？」
「えっと…風戸という医師だそうです」
「風戸だと!?」
「え？ちょっと松田？
どうしたわけ？」
「神戸君！その医師は風戸というんですね!?」
「はい…杉下さんまでどうしたんですか？」
「2人とも、そんなに驚いてどうしました？」
「もしかするとやべぇな
事件後からお世話になっている理彩の担当医が風戸っていう医師なんだよ」
「えー!?」
「本当ですか!?」
「ああ、事件後に搬送された米花薬師野病院の心療科の医師なんだよそいつ
しかもそいつはあのホテルのパーティーの参加者なんだぜ」
「えー!?」
「心療科ですか？」
「はい」
「待てよ！おい…まさか！」
「どうしたんですか松田君？」
「亡くなった奈良沢刑事が死に際に胸を掴んだと目撃したあのガキが証言してたよな？」
「ええ、コナン君が」
「もしかしたら警察手帳じゃねぇかもしれねぇ！」
「え？」
「なるほど…そういうことですか…」
杉下も分かったようだ。
「心を示しているかもしれねぇ」
「心？どういう意味だ？松田」
「犯人の顔を見て心療科の医師だと分かり漢字の一部の心をとっさに奈良沢刑事は目撃していたガキに警察に証言してもらうために伝わるようにと胸を掴んだんだ!!」
「そのすぐ後に芝刑事が亡くなり警察手帳を握っていたから我々警察がそれを勝手に警察手帳から警察関係者が容疑者だと思い込んでしまった」
「犯人はこの風戸？」
「病院でコナン君が見たという理彩さんの病室を入口で中の様子を伺っていた犯人は風戸先生に間違いなさそうですね」
「そうなるな」
「このことを早く伊丹さんに伝えた方がいいでしょう」
電話するが出ない。
「おや？出ませんね」
松田はコナンにかけてみるがこちらも出ない。
「ガキも出ねぇ！一体どこへ？」
「うぉーい」
角田が飛び込んできた。
「どうされました？角田課長」
「今、捜査一課が友成真を連行してきたぜ」
「はい？」
「嬢ちゃんの父親が伊丹と高木と一緒に友成真を連行してきたんだよ」