杉下警部との出会い
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「理彩さんは、お父さんがお母さんを撃ったのを見てしまったというわけですか?」
『はい…
お父さんは人質になっていたお母さんを犯人から離すために撃ったのだとお母さんに後から聞きました
人質が動けなくなれば犯人に隙ができるからだとお母さんは言っていました
動揺した犯人の肩をお父さんは撃ちその場にいた刑事たちに取り押さえられ犯人は逮捕されました
すぐに病院に行ったのでお母さんの怪我は跡が少し残る程度でした
でも警察の上層部はお父さんの行動を問題視したのだと聞きました
責任を取る形で刑事を辞めたのだと言っていました』
「そうでしたか」
『この事件をきっかけに両親は別居を…
私のせいで…』
「何があったんだ?」
『その事件のあった日の夜、帰宅したお父さんが…痛む足で苦手な料理を頑張って作ったお母さんに怒鳴ったんです
【こんなもん作るくらいなら寝てろ】って』
「おやまあ…」
「おいおい…」
『たまに言葉足らずらしくて…
ちゃんと心配したとか言えばいいのに意地張ったらしくて…二人は口喧嘩…
元々幼なじみの両親はよく喧嘩してたみたいです
止める人がいないからどんどんヒートアップ…
そんな両親の大声のやり取りに私と蘭は泣き出し…泣き声で我に返った両親は私たちを慰めることになりました』
「そりゃあ泣きたくなるわな」
『姉の蘭はすぐ泣き止んだけど…
私は全然泣き止まなかったんです』
「それで?」
『お母さんに抱きしめられた時…警察での出来事がフラッシュバックしました
お母さんに無我夢中にしがみついて泣いていました
もしかしたらあそこでお母さんが死んでいたかもしれない…
そう思ったら過呼吸まで起きました』
「大変でしたね」
『そして私に近寄るお父さんが見えた時…異常なくらいに震えていました
そしてお父さんが悪いわけじゃないのにお父さんの顔を見て更に号泣…
両親をすごく困らせてしまいました…』
「そうか…」
「そうでしたか…」
『お母さんは私の行動から理由が分かったみたいです
両親は話し合い…私を少しお父さんから離した方が私の為だと相談して別居することが決まり私をお母さんが育てて、姉の蘭はお父さんが育てることになりました
お父さんが目暮さんに相談もしていたらしくて事情は把握しているので目暮さんに会うと心配してくれています』
「だから私のせい…ですか」
『きっかけが私ですから…
蘭はお父さんが口喧嘩でお母さんを怒らせてしまったから私を連れて出て行ったと思い込んでいるみたいです』
「今はお父さんとは?」
『時間はかかりましたけど和解してます
私はお父さんに謝りました
お父さんは子供なんだから仕方なかったんだと笑ってはくれました…
でも…』
「「でも?」」
『お父さんを苦しめたという自覚はありますから…接し方がぎこちなくなることもよくあります』
「まさか理彩…
お前が血が苦手になった原因ってこの事件のせいか?」
『はい…そうみたいです
あと…ピストルもダメみたいです』
「何でピストル?」
「お父さんが拳銃を撃っていたからですか?」
『はい…
それに自分自身が気づいたのは運動会や体育祭シーズンが毎年苦痛だからです』
「スタートの発砲音だな」
『はい…』
「そうでしたか」
『スタート位置からピストルが見えただけでもその場から動けなくなりました』
「マジか!?
そういや、メールでそんなこと言ってたな」
『体育の練習の時はスタートはホイッスルだったので大丈夫だったんですが、
当日はピストルで毎回すぐ体調悪くなりましたのでほとんど競技出れずです
熱中症と偽り保健室にお世話になってます
他の学年も種目としてやるから避けれなくて毎年大変で…』
「大変だな」
「すみませんでした…お辛い過去を…」
『いえ大丈夫です』
「ただいま戻りました」
そこへ男性がやってきた。
「おかえりなさい神戸君」
「あれ?お客様ですか?」
「ええ、そうなんですよ
ああ、君は昨日の事件にはいませんでしたね
彼女は毛利理彩さん
昨日の事件で通報してくれた方で松田君の知り合いなんですよ」
「なるほど」
「理彩さん、彼がもう1人の特命係の神戸君です」
『あっ、この人が神戸さん
松田さんから以前聞きました
私みたいに血が苦手な刑事さんなんだって』
「松田…君は何を喋ったの?」
「色々だな…」
「色々って何?」
「暇か?」
また新たに人がやって来た。
「角田課長
お疲れ様です」
角田と呼ばれた男性はコーヒーを注ぐと理彩の存在に気づいた。
「ん?お客さんか?」
「昨日の事件で協力してもらった方で確認があったので来て頂いたんですよ」
「へえー」
「理彩さん、こちらは隣の部屋の組織犯罪対策課の角田課長です」
『こんにちは』
「その制服、帝丹高校だな?」
『毛利理彩と言います
帝丹高校の1年生です』
「ん?毛利?
どっかで聞いた名だな?」
「多分、理彩さんのお父さんのことでしょう
元刑事で今は探偵をしているそうなので」
「元刑事で探偵か?」
『はい』
『はい…
お父さんは人質になっていたお母さんを犯人から離すために撃ったのだとお母さんに後から聞きました
人質が動けなくなれば犯人に隙ができるからだとお母さんは言っていました
動揺した犯人の肩をお父さんは撃ちその場にいた刑事たちに取り押さえられ犯人は逮捕されました
すぐに病院に行ったのでお母さんの怪我は跡が少し残る程度でした
でも警察の上層部はお父さんの行動を問題視したのだと聞きました
責任を取る形で刑事を辞めたのだと言っていました』
「そうでしたか」
『この事件をきっかけに両親は別居を…
私のせいで…』
「何があったんだ?」
『その事件のあった日の夜、帰宅したお父さんが…痛む足で苦手な料理を頑張って作ったお母さんに怒鳴ったんです
【こんなもん作るくらいなら寝てろ】って』
「おやまあ…」
「おいおい…」
『たまに言葉足らずらしくて…
ちゃんと心配したとか言えばいいのに意地張ったらしくて…二人は口喧嘩…
元々幼なじみの両親はよく喧嘩してたみたいです
止める人がいないからどんどんヒートアップ…
そんな両親の大声のやり取りに私と蘭は泣き出し…泣き声で我に返った両親は私たちを慰めることになりました』
「そりゃあ泣きたくなるわな」
『姉の蘭はすぐ泣き止んだけど…
私は全然泣き止まなかったんです』
「それで?」
『お母さんに抱きしめられた時…警察での出来事がフラッシュバックしました
お母さんに無我夢中にしがみついて泣いていました
もしかしたらあそこでお母さんが死んでいたかもしれない…
そう思ったら過呼吸まで起きました』
「大変でしたね」
『そして私に近寄るお父さんが見えた時…異常なくらいに震えていました
そしてお父さんが悪いわけじゃないのにお父さんの顔を見て更に号泣…
両親をすごく困らせてしまいました…』
「そうか…」
「そうでしたか…」
『お母さんは私の行動から理由が分かったみたいです
両親は話し合い…私を少しお父さんから離した方が私の為だと相談して別居することが決まり私をお母さんが育てて、姉の蘭はお父さんが育てることになりました
お父さんが目暮さんに相談もしていたらしくて事情は把握しているので目暮さんに会うと心配してくれています』
「だから私のせい…ですか」
『きっかけが私ですから…
蘭はお父さんが口喧嘩でお母さんを怒らせてしまったから私を連れて出て行ったと思い込んでいるみたいです』
「今はお父さんとは?」
『時間はかかりましたけど和解してます
私はお父さんに謝りました
お父さんは子供なんだから仕方なかったんだと笑ってはくれました…
でも…』
「「でも?」」
『お父さんを苦しめたという自覚はありますから…接し方がぎこちなくなることもよくあります』
「まさか理彩…
お前が血が苦手になった原因ってこの事件のせいか?」
『はい…そうみたいです
あと…ピストルもダメみたいです』
「何でピストル?」
「お父さんが拳銃を撃っていたからですか?」
『はい…
それに自分自身が気づいたのは運動会や体育祭シーズンが毎年苦痛だからです』
「スタートの発砲音だな」
『はい…』
「そうでしたか」
『スタート位置からピストルが見えただけでもその場から動けなくなりました』
「マジか!?
そういや、メールでそんなこと言ってたな」
『体育の練習の時はスタートはホイッスルだったので大丈夫だったんですが、
当日はピストルで毎回すぐ体調悪くなりましたのでほとんど競技出れずです
熱中症と偽り保健室にお世話になってます
他の学年も種目としてやるから避けれなくて毎年大変で…』
「大変だな」
「すみませんでした…お辛い過去を…」
『いえ大丈夫です』
「ただいま戻りました」
そこへ男性がやってきた。
「おかえりなさい神戸君」
「あれ?お客様ですか?」
「ええ、そうなんですよ
ああ、君は昨日の事件にはいませんでしたね
彼女は毛利理彩さん
昨日の事件で通報してくれた方で松田君の知り合いなんですよ」
「なるほど」
「理彩さん、彼がもう1人の特命係の神戸君です」
『あっ、この人が神戸さん
松田さんから以前聞きました
私みたいに血が苦手な刑事さんなんだって』
「松田…君は何を喋ったの?」
「色々だな…」
「色々って何?」
「暇か?」
また新たに人がやって来た。
「角田課長
お疲れ様です」
角田と呼ばれた男性はコーヒーを注ぐと理彩の存在に気づいた。
「ん?お客さんか?」
「昨日の事件で協力してもらった方で確認があったので来て頂いたんですよ」
「へえー」
「理彩さん、こちらは隣の部屋の組織犯罪対策課の角田課長です」
『こんにちは』
「その制服、帝丹高校だな?」
『毛利理彩と言います
帝丹高校の1年生です』
「ん?毛利?
どっかで聞いた名だな?」
「多分、理彩さんのお父さんのことでしょう
元刑事で今は探偵をしているそうなので」
「元刑事で探偵か?」
『はい』