『なるほど、納得です』
「俺と杉下は7係の手伝いをしろって言われてここに来たわけだ」
『そうだったんですか…
(何事も起きなきゃいいけど…最近のこともあるし)』
ふと心配になる理彩であった。
少し話をしていたが仕事の邪魔をしてはいけないと思い別れた。





『ちょっとお手洗いに行くからお母さんのところに先に行ってて』
「うん分かった」









「あら理彩ちゃん」
『佐藤さん』
トイレで佐藤刑事に会った。
「嫌なパーティーでしょ？
怖い顔した警察ばかりいるんだもの」
『でも最近の事件があるから…仕方ないかなって』
「まあね」
『佐藤さんも気をつけて下さいね』
「あら？心配してくれるの？
私は大丈夫よタフだから」
『でも…』
バチンと突然停電が起きた。
『停電？』
「おかしいわね
様子見てくるからここにいて」
『あれ？』
理彩は足元の光に気付く。
『佐藤さん！
こんなところに懐中電灯がありますよ』
「え？…っ!!」
佐藤は懐中電灯の明かりにある物が見え慌てる。
「…っ!!ダメ！
理彩ちゃん逃げてぇ」
『え？』
パシュパシュ
銃声が響く。
『はぁっヒューヒュー』
銃声が響き理彩は過呼吸を起こしてしまいうまく呼吸できずにいた。
そんな理彩に気付いた佐藤刑事は理彩の前に立ち必死に銃弾から理彩を守ろうとしてくれている。
パシュパシュパシュパシュ
何発か理彩の頬や腕を掠めたりしたが銃弾が水道に当たりブシャー！と水が飛び出した。
理彩はそれに驚き持っていた懐中電灯を落としてしまった。
バタンッドサッ
佐藤が理彩の方に倒れてきた。
『きゃあっ』
佐藤の体を支えきれずその場に倒れた理彩。
犯人はその間に走り去ってしまい理彩は逃げ去る犯人を見ていなかった。
パチンと明かりがついた。
『佐藤さん…？大丈夫ですか？』
佐藤刑事の体を揺すると手に何か付いているのに気付く。
『あああああっ』
理彩は自分の手元を見る。
それは血だった。
顔を手に血がついたまま触れて突然の出来事を理解しようとする。
『あああああっ…ヒューヒュー…
いやああああああ…わたしが…わたしのせいで…
いやああああああああ!!!!』
バタンッドサッ
理彩もその場に倒れてしまった。


















停電になった時、会場でも突然の停電にパニックが起きていた。
「停電？」
松田と杉下は暗い中でだがなんとか廊下に出た。
「嫌な予感がするぜ…何事もなきゃいいが…」
「松田君、様子を見に行って来ましょう」
「ああ」
パチンと明かりがついた。
すると、
いやああああああああ!!!!
どこからか悲鳴が聞こえた。
「…っ!?(理彩!?)」
しかもこの声は知っている人物のものだ。
バタバタ
「松田君!!」
松田は慌てて声のした方に走る。
杉下も慌てて追いかけた。
他にも悲鳴が聞こえたコナンや目暮や高木など刑事たちが現場に走る。









バタバタ
手分けして探し声のした方に向かっていると水の音がしたためトイレにかけつけた松田と杉下とコナンと高木。
「理彩!?」
そこには床が水浸しになっていて血を流す佐藤と佐藤に守られたような体勢で白かったボレロが佐藤の血で赤く染まっており床に倒れた理彩がいた。
松田は理彩を抱き起こす。
「おい!?しっかりしろ!!」
理彩は反応はなかった。
「多分理彩姉ちゃんは気絶しているだけだと思うよ
重傷なのは佐藤刑事の方だよ」
コナンはそばに倒れている佐藤を見た。
「しっかりして下さい佐藤さん!!」
高木が佐藤に呼び掛けている。
「何事だ!?」
少し遅れて目暮たちがやってきた。
目暮たちは見て驚いた。
「救急車をお願いします!!
場所は…」
杉下が電話で慌てて救急車の手配をしている。
ガンっ
近くの壁に拳を当てる松田。
「松田君!?」
突然の音に目暮は驚く。
「くそっ！警察があんなに会場にいたってのに…そんな危険を承知で刑事を狙うのかよ犯人は！」
「(確かにそうだ…
犯人の狙いは一体何なんだ!!
理彩はたまたま居合わせただけだろう…
佐藤刑事の状態から見ても理彩を庇って撃たれたみたいだな…)」
救急車が来て二人は目暮が付き添い病院へと搬送された。
コナンから事情を聞き小五郎、英理、蘭、園子にコナンはホテルで指紋採取に協力してすぐさま病院を訪れた。