「じゃああの人が理彩が片思いしているって刑事なの!?」
「うん、そうだよ」
「（あの理彩が!?
やっぱり…この前のは間違ってないのか？
マジで刑事に片思いしてんのかよ!?理彩の奴）」
「かなりイケメンじゃないあの人!!」
「（園子…おめぇ本当にイケメン好きだよな…）」
コナンは苦笑いである。
「ここからじゃ何を話してるかわからないね」
「そうね
せっかくの大ニュースなのに…離れててやり取りが分からないじゃん」
「じゃあ近くに行けばいいんじゃないの？」
「でかした！がきんちょ！
その手があったわ」
「（いや…普通誰でも思いつくだろ）」
近くに行く蘭たち。
そうとは知らず話を続ける理彩であった。









「あっ！いたいた！」
「理彩！」
『蘭？園子？』
「戻ってこないから心配になって探したじゃない！」
『ごめんごめん！
知り合いに会ったからつい話し込んじゃっただけなの
（うわぁ…園子いるし…どうしよう…
何て説明したらいいか悩むな…）』
「おっ！本当にガキも一緒なんだな」
「あっ！やっぱり松田刑事!?
サングラスしてないから分からなかったよ」
「この伊丹じゃねぇんだから俺をサングラスで判断するんじゃあねぇよ!!」
伊丹を指さし松田はそう言った。
「んだとグラサン野郎!!」
「事実だろうが!!」
「うるせぇな」
睨み合う松田と伊丹。
『またやってますね』
「だってさ…松田と伊丹先輩だもんな」
「まったくお互い大人げないな」
「相変わらず仲がよろしいようですね」
コナンたちは驚くが、このやり取りに慣れている理彩たちは二人をスルーしていた。
「喧嘩するほど仲がいいですもんね」
「「仲はよくねぇ!!!!」」
「だって事実じゃないですか!!」
「それでもお前に言われるのは嫌だ」
「同感だな」
「そんな…ちょっと理彩ちゃん助けてよ！」
芹沢は理彩を盾にした。
『え？芹沢さん？私？』
「芹沢！理彩を盾にすんな!!」
「そうだ！」
「うわぁ、なんか松田が怖い！」
「んだと💢」
「三浦先輩ヘルプ!!」
「自分で何とかしろ」
「えー!?」
理彩は何とか逃げたが松田に関節技をかけられた芹沢であった。
そして伊丹と松田の二人はまた睨み始めた。
「（何やってんだよこいつら…刑事だよな？）」
コナンは呆れていた。
『はぁー…
芹沢さんバカなんですか？
余計に火に油を注いで…』
「まったくだ」
「え…なんで俺…残念がられてるんだよ!?」
「ねぇ、理彩姉ちゃん」
『どうかしたコナン君？』
「もしかして…いつもこうなの？この人たち」
『うん、おもしろいでしょ？
伊丹さんが松田さんのサングラスをネタに言い争いしてるよ』
「へぇ…
(おもしろいのか…これ？)」
「ねぇ、理彩！私に紹介してくれない？
私知らない人ばっかりなんだけど」
『そうだね
はぁ…ちょっとそこのお二人さん！
友人を紹介したいからいつもの挨拶はそれくらいにして下さいよ！』
「理彩、これは挨拶じゃねぇからな！」
「そうだ!!」
『だっていつも会う度にやってませんか？
ねぇ三浦さん』
「確かに挨拶並みにやってるな」
理彩は三浦に同意を求めた。
「「う…」」
そう言われて反論したくても返す言葉が浮かばなかった松田と伊丹であった。
『園子、じゃあ紹介するね
こっちが前からお世話になってる杉下さんと松田さんだよ』
「警視庁特命係の杉下と申します
こっちは僕の部下の松田君」
「松田だ」
「鈴木園子です」
「！(なるほど、理彩がいつも言ってる財閥令嬢の親友はこいつだな)」
『それからこっちの刑事さんたちは、この前の爆弾事件の時にお世話になった人たちで左から三浦さん、伊丹さん、芹沢さんだよ』
「よろしくお願いします」
「嬢ちゃんの友人か？」
『はい、多分どこかで聞いたり知ってるかも…園子の家は鈴木財閥なので』
「「財閥!?」」
「えー？」
『蘭と園子が仲良くなって私もすぐ仲良くなったって感じですけどね』
「へぇー」
「ねぇ理彩」
『何？園子？』
「もしかしてあんたさ
父親のおじ様より警察の知り合いがいるんじゃない？」
『あ…そうかも…』
「え？理彩姉ちゃんが知ってる刑事ってこの人たちだけじゃないの？」
『うん！この場にはいないけどまだいるよ』
「え？」
『杉下さんの部下がもう１人いるから
あれ？そういえば…今日いないんですね？』
「いつもの人に呼ばれてな
別の仕事を頼まれてるからな
俺や杉下とは別行動しているんだ」