【芹沢さんに教える必要はないと思います！
一緒に行動する人ですか…
言われてみれば唯と手塚とは休日に一緒にいるより学校で一緒にいることが多いです
私は部活に入ってないけど二人は忙しい運動部ですから！
だから休日は休ませてあげたい気持ちがあるからあまり遊びに誘いません
園子は家の用事がって言って忙しそうだし蘭も部活なので】
「だから理彩ちゃん‼
何でさっきから俺が話しかけるとメール画面で返すの⁉」
「確かに」
「芹沢、何かしたんじゃないのか？」
「え…」
「そりゃあ先日のせいに決まってんだろ芹沢」
「えっ⁉」
芹沢は松田を見る。
「あの後の理彩の機嫌は珍しく最悪だったから大変だったんだぜ
怒って文句ばかり言っていたと思えば表情は暗いし引きこもりかよってくらいまで落ち込でいたしな
俺とだって口を聞かない勢いだったんだぜ」
「何かごめん松田、俺のせいみたいで…」
「ま、いいが(よくねぇけど)…
どうやら理彩はまだこの前のことを怒っているらしい
だからお前と口を聞かないことにしたらしい」
「だから話す手段としてメール画面ってこと？」
「だろうな」
「何となくだが俺は理彩さんが怒っている理由は察したぞ
仕返しがとかお前が前に言ってたしな
どうせお前は冷やかしたりとかしたんだろ？
芹沢が女心が分からないってことは分かったな」
「三浦先輩酷い…
確かに冷やかしちゃいましたけど」
「理彩さんのお前に対するメール画面での会話な時点で無言の怒りを感じるからな」
「これだから女って奴は色々と細かいことをごちゃごちゃと面倒くさい‼」
「おい伊丹」
『伊丹さんも女心が分からない部類の人だったんですね
松田さんと三浦さんしか味方がいないなんて…』
理彩は伊丹を軽蔑するような表情で見てそう言った。
「理彩さん、言い方ってもんがあるだろ…」
「まぁ確かに伊丹はそうだろうな」
「何だと‼グラサン‼
いやまぁ確かに事実だが…てめぇにそれを言われる筋合いはねぇ‼
それに！そういうグラサンこそ女に無縁だろ‼
サングラスをした悪い奴な見た目で女が寄ってくるとは思えねぇからな‼」
「うるせぇな伊丹‼
俺は恋人いるから心配いらねぇよ‼
だからてめぇと一緒にすんじゃねぇよ‼」
松田の突然の発言に皆が一瞬固まった。
「はぁ⁉グラサンに恋人だあ⁉
どこのどいつだ⁉そんな物好きは‼
是非とも会ってみたいもんだな‼」
「へ⁉松田って恋人いたの⁉意外」
「そうなのか⁉」
「おや、初耳！
杉下警部にご報告しますか！」
それぞれに松田の発言に対して反応した。
「米沢、杉下はもうすでに知ってるから報告必要ねぇよ」
「そうですか…
せっかくの特ダネだったのですが残念ですな」
「な、理彩」
『そうですね』
「嬢ちゃんは相手を知っているのか？」
『まぁ…』
「そうなのか！」
「相手はお前らも知っている人物だぜ」
「は⁉」
「へ⁉」
「知っている人物⁉」
「ヒントとしてはさっきから近くにいるぜ」
「は⁉」
「へ⁉」
「どこ⁉」
トリオは松田の近くにいる発言に辺りを見渡すと女性を探す。
それらしき人が見当たらないが…しばらくして三人の視線は目の前にいる理彩に行き着いた。
『…』
「…近くにいる人物…」
「…まさか嬢ちゃんなわけないよな？」
「…それはさすがにないでしょ？
でも他にそれらしき人いないですよね」
理彩ではないだろうと三人は思ったが他にそれらしき人が見えないので再度理彩をまさかと思いながら見ている。
見られていると分かり理彩はどうしたらいいのか分からなくなる。
でもじっと見られているので照れてしまい隠れる場所を見つけた。
それは松田の背に隠れることだ。
「隠れるなよ理彩」
『だって…伊丹さんたちがさっきから穴が開きそうなくらい私を見て来るので盾になって下さい！』
「仕方ねぇな」
『それに！さっきの松田さんの爆弾発言のせいですよ‼
あれじゃヒントじゃなくて答えを言ってます！』
「理彩、でもこいつらは答えにまだ気づいてねぇ」
『時間の問題だと思いますよ？』
「かもな」
「ねぇ松田、ちょっと聞いてもいい？」
「何だ？」
「松田の恋人って近くにいるって言われてもさ…
理彩ちゃんしか目の前にいないんだけど？」
「そりゃあ、相手が理彩だからな」
「「「はぁ⁉」」」
「おやまあ⁉」
松田の突然の爆弾発言に驚く。
『本当に言っちゃった…』
「言ってしまえば色々と悩まなくても済むってこの前決めただろ」
『…そうですけど…』
「えっ…はぁ⁉どういうこと⁉
松田の恋人が理彩ちゃんだって⁉」
「ということは松田の恋人は理彩さん⁉
こりゃあ驚いた」
「確かに！」
「そうか、グラサンを好きなどこぞの物好きは嬢ちゃんか‼
ん⁉嬢ちゃんだとぉ⁉」
伊丹は松田と理彩を二度見した。