「だから理彩は急に色々と不安になったとかか？」
こくんっと頷く理彩。
「そういうことか！
まぁバレた時はバレた時にどうするか考えればいい
今からそれを気にしてもしょうがねぇよ」
ポンポンと理彩の頭を撫でる松田。
『はい…』
「なんなら堂々とあいつらに俺たちは交際しているんだって関係を暴露しちまっても別に構わねぇけどな」
『え？いいんですか？』
理彩はその発言に驚く。
「逆に言っちまった方が色々悩まなくて楽かもしれねぇな」
『そうなんですけど…』
「理彩？」
『でも…別の心配事が出てきました…』
「別の心配事？」
理彩は関係を知られることよりも別に心配な事があるという。
『それは伊丹さんたちに関係を知られたら…
陣平さんと伊丹さんのいつもの言い争いの挨拶が…その…いつものサングラスのこと以上に白熱してしまいそうな格好のネタになる気がして…
それか…さっきみたいに芹沢さんに冷やかされるネタにされる気がしたので…』
だから理彩は今から心配らしい。
「まぁ…それはあり得るかもしれねぇな」
『多分…三浦さんならいつものように仲裁してくれるとは思うんですけど…』
「理彩がそんな心配をしなくていいんだぜ」
『でも！』
「そりゃあ…あいつらに何か言われるかもしれねぇけど理彩はいつものようにしてればいいんだぜ
冷やかされて嫌な気分になっちまったらさっきみたいに俺の背中に隠れるなりしてかわせばいい」
『でもそれだと陣平さんにたくさん迷惑かけちゃいます…』
「迷惑なんて思うかよ‼
それに伊丹にしろ芹沢にしろ言わせたいやつには好きに言わせておけ‼」
『あっはい…』
「まだ他に言いたいことあるか？」
『ないです…』
「ならいい」
『あ…あの…』
「ん？」
『自分で言うのもなんですが…
いつまで…この状態なんですか…//』
そう理彩はまだ松田に抱きしめられたままである。
冷静さを取り戻しつつある理彩だがさっきとは違う意味で松田の顔を見れないでいた。
『(絶対私の顔は今真っ赤だよ//)』
「そりゃあ…
理彩が完全に落ち着くまでか、俺が満足するまでだ」
『それ…いつまで経ってもドキドキしてしまって…私は落ち着かないじゃないですか//』
「じゃあこのままだな」
『え…//』
解放されたのは数時間後でした…。

END