「まぁ実年齢を知っているとはいえ確かに伊達さんは私の1つ上なのにすでに30代って言われてもおかしくなかったわね」
「そうだろ」
「なんなら理彩に確認してみるか？班長のこと」
「聞いてみた方がいいかも」
松田は携帯を開き理彩に連絡を取り始めた。
《『もしもし？』》
「俺だが、今電話してて大丈夫か？」
《『はい
どうかしたんですか？』》
「急用っていや急用なんだが、
理彩にちょっと聞きたいことがあってな」
《『私に？ですか？』》
「あぁ
班長…伊達のことなんだが」
《『伊達さん？』》
「班長のプライベートとか何か変わったことがあったとか…
何か理彩が覚えていることねぇか？」
《『伊達さんのですか？
急にそんなことを聞いて来るなんてどうかしたんですか？』》
「いや…ただ班長の恋人に関係するかもしれねぇ事件が起きててな
理彩は何か班長から聞いてないかと思って確認にな」
《『え？恋人ですか？
うーん…あっ！』》
「どうした？」
《『もしかしたらですけど』》
「何か知ってんのか？」
《『あのスーパーで伊達さんと女性が一緒にいるのを見たことが何回かあったのでその人のことかなって思って』》
「班長と女性が？」
《『はい、恋人さんかどうかは自信はないですけど…
仲良く買い物してましたよ？』》
「そうか…
それっていつ頃のことか覚えてるか？
あと、その女性の容姿は？」
《『うーん…
最後に見たのは伊達さんの亡くなる2ヶ月くらい前の確かあれは…クリスマス近くか年末だったのかな？
確か金髪の女性だった気がしますけど？』》
「そうか…
おい佐藤！
班長の恋人のその女性の写真ってあんだよな？」
「えぇ、あるけど？」
「理彩に写真を見せて確認した方がいいぜ
伊達と女性が一緒にいるのを見かけたことがあるってよ」
「分かったわ」
「理彩、警視庁の特命係までこれから来れるか？
理彩に確認してもらいたい人物の写真があるんだ」
《『分かりました
少し待ってて下さい』》
「悪いな」
《『いえ』》
電話を終える。
「佐藤、その女性の事件資料をここまで持って来れるか？」
「えぇ任せて」
「理彩に特命に来てもらうように頼んだから」
「分かったわ」
佐藤は出て行った。
「理彩姉ちゃん、何か知ってるって？」
「クリスマスだか年末頃だかに例のスーパーで伊達が金髪の女性と買い物しているのを見かけたらしいぜ」
「そうなの!?」
「おや？これで少し進展しますねぇ」
「だね」








30分ほどして理彩が警視庁にやって来た。
「おっ？今度のお客は嬢ちゃんか？」
『こんにちは角田さん』
やって来た理彩に気づいた角田が声をかけた。
「今日の特命係は来客多いな」
「ですね」
仕事に取りかかる角田とその部下。
余談だが、仕事しつつもやはり気になるのかその後も覗いていた。

特命係の部屋には特命係以外にコナンと佐藤がいた。
『あれ？何か珍しく特命係に人が多いような？』
「ちょっと色々あってね
ところで理彩ちゃん」
『はい？』
「伊達さんといた女性ってこの人だったりする？」
佐藤は理彩に写真を見せる。
『はい！この人です』
「そっか、ありがとう」
「ねぇ理彩姉ちゃん」
『どうかした？コナン君？』
「この女性を見たのは一回だけなの？」
『何回かあるよ』
「そうなの？」
「班長が女性の方にも会いに行ってたりもするって感じか…」
「そうだね」
「理彩さん、他には何か気付かれたことはありませんか？」
『ないですね』
「そうですか」
「とりあえず松本管理官と目暮警部にこのこと報告するわ」
「そうだな
それから遺体を引き取りに来たっていう人の所在も調べた方が良さそうだな佐藤」
「えぇ、捜査協力ありがとう松田君
理彩ちゃんもね」
佐藤は慌てて出て行く。
『佐藤さん忙しいのかな？』
「ちょっと捜査一課はある事件でバタバタしててな」
『そうなんですか？』
「まぁ佐藤刑事の恋人の命が関わってるから仕方ないよね松田刑事」
「そうだな」
「え!?そうだったの？」
「おや？そうでしたか」
『佐藤刑事の恋人？
高木刑事のことだよね？』
「うん！
今ちょっと大変なことになってるから…高木刑事」
『え!?』
「まぁこれで捜査一課がどう動くかだな」
「無事に解決できるといいのですがねぇ」
「そうだな」
『よく分からないけど大変みたいですね？』
「まぁ解決したら話してやるよ」