荒船と出水の師匠シリーズ
荒船と出水の師匠シリーズ・短編詰め
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弟子と後輩が襲来
「蒼さん、手が空いてたら模擬戦の相手をしてくれませんか」
「蒼さん、それよりうちの連携でちょっと気になった事があるんですけど」
「そんなの歌川か風間さんにでも相談すればいいだろ」
「ぼくは蒼さんがいいんです。それより蒼さんを模擬戦で釣ろうとしないで下さい」
「お前だって身内ネタで釣ろうとしてんじゃねえよ」
「えーと…ちょっとまってどうしたの?」
とある日の昼下がり。
暇してた慶と何戦かの模擬戦を終えて休憩しようとラウンジへ向かったら菊地原くんと歌川くん、それから荒船くんと出水くんが話していた。
めずらしい組み合わせだな、と近づいたらこちらに気付いた荒船くんと菊地原くんに上記のごとく詰め寄られたのだ。
「すみません蒼さん、変な事に巻き込んでしまって」
「なんかヒートアップしちゃいまして…」
歌川くんと出水くんがそろって眉を下げている。どうやらこの2人は菊地原くんと荒船くんを宥めていたようだ。
が、まったく宥められていない荒船くんと菊地原くんは両側から私の腕をつかんでいがみ合っている。
「とりあえず状況を説明してくれないかな?」
このままでは私が半分になってしまう。両腕を引っ張られながら状況説明を求めると、眉を下げた出水くんがぽつりと言った。
「おれが蒼さんに最近構ってもらってないなーって言ったのが発端ですかね…。それから蒼さんと会話する頻度の話になって、誰が一番構ってもらってるかの言い争いに」
「言い争ってるのはその2人ですけどね」
ふうと溜め息を吐きながら歌川くんが菊地原くんを見て、出水くんの言葉に補足するように言った。
「ああ…最近太刀川隊と任務が前後に入ってるから出水くんに構えてないんだよね、ごめん」
「いえ、お互い忙しいのわかってますし。今度ごはん一緒できればいいです」
「了解。あとで予定見ていこ」
出水くんには謝るが、他の子達は平均的に構っているつもりなんだけどなあと両脇の2人に視線を向ける。私の視線に気づいた彼らは口々に質問を飛ばしてきた。
「蒼さん、この中で最後に会話したのって誰ですか」
「最後に模擬戦したのは?」
「えーと…話したのは朝の任務交代の時に出水くんで、模擬戦は昨日やった荒船くん」
私の答えを聞いた荒船くんはふっと笑い、対する菊地原くんはむっと不機嫌そうに眉を寄せた。
「ほらな」
「は、そんなの。蒼さんはよくうちの作戦室に遊びに来ますし。この前は夜明けに来て3時間くらい寝てましたし?」
「「は!?」」
菊地原くんが言い放った言葉に、出水くんと荒船くんが同時にこちらを見た。菊地原くん、それ荒船くんには言っちゃダメなやつ!と内心冷や汗を流しながら答える。
「確かに行ったけど…」
「何でそんな時間に風間隊の作戦室に行くんですか」
「あー…いろいろわけがありまして…」
寝れなくてうろついてた、なんて荒船くんに言ったらとんでもなく怒られそうなので言葉を濁せば、普段よりも鋭い視線が突き刺さった。あ、まってこれどっちみち駄目な気がする。
「俺には言えませんか」
「あ、ちょ、まってあの」
すっごく低い声でじり、と近づいてくる荒船くんにびくりと身体をすくませて菊地原くんの方へ逃げる。
ぐ、っと力が入る荒船くんの手のひらに焦りを感じていれば歌川くんの手が掛かった。
「荒船さん、」
「…悪かった」
歌川くんの静止で荒船くんの腕が離れていく。そのままちょっと怒ってる荒船くんから隠れるように歌川くんの後ろに回り込んだ。
『歌川くん助かった、ありがとう…!』
『いえ』
『あとね菊地原くん…今のは話しちゃ駄目だった…』
『すみません』
繋がれたままの手の先にいる菊地原くんに秘匿通信で文句を言えば、しらっとしたままの彼が口だけで謝ってきた。
もう、なんだこの状況は…ほかの人達からの視線が痛い…と思っていれば出水くんがぽつりと言った。
「あー…じゃあもういっそのこと、今日は蒼さんと一緒に行動すればいいんじゃないですか?みんなで」
「えっ?」
「「ああ」」
出水くんが発した言葉に、私だけが疑問の声を上げて残りの子たちは揃って納得したような声を上げた。
え?え?と困惑している間に、菊地原くんと荒船くんがさっきまでの不仲はどうしたの?と言うくらいに連携した言葉を浴びせてくる。
「蒼さんこの後は?」
「任務は22時からですよね、風間隊のあと」
「ということは18時までは一緒にいられますね」
「それ以降の抜け駆けはナシってことで」
「ああ、今日はそれで手を打とう」
「まずはぼくたちと模擬戦でもしますか。相手しますよ」
「いや、先に昼飯食いに行きましょう。蒼さんまだ食ってないでしょう?」
「ああ。今の時間なら空いてますし、そうしましょうか」
私が口を挟む間もなく、どんどんこの後の予定が組み立てられていく。もはや私の言葉なんて聞いてない2人に手を引かれ、半ば強制的に連行されて歩き出した。
「なんてことだ」
「こうでもしないと収束しなさそうでしたし」
「まあ、これが一番無難ですかね」
引き摺られるように歩く私の両脇に出水くんと歌川くんが並ぶ。苦笑する2人の言う事もわかるし、仕方ない、たまにはみんな一緒にさんざん構ってやろうと決意してラウンジから連れ出されたのだった。
弟子と後輩の襲来
とりあえず皆でご飯
(注目を引くのでそろそろ手を離していただきたい所存)
((よく聞こえませんね))
どなたかが蒼さんの取り合いが見たい!とコメントで言っていたので!
きっとこんなかんじ。
「蒼さん、手が空いてたら模擬戦の相手をしてくれませんか」
「蒼さん、それよりうちの連携でちょっと気になった事があるんですけど」
「そんなの歌川か風間さんにでも相談すればいいだろ」
「ぼくは蒼さんがいいんです。それより蒼さんを模擬戦で釣ろうとしないで下さい」
「お前だって身内ネタで釣ろうとしてんじゃねえよ」
「えーと…ちょっとまってどうしたの?」
とある日の昼下がり。
暇してた慶と何戦かの模擬戦を終えて休憩しようとラウンジへ向かったら菊地原くんと歌川くん、それから荒船くんと出水くんが話していた。
めずらしい組み合わせだな、と近づいたらこちらに気付いた荒船くんと菊地原くんに上記のごとく詰め寄られたのだ。
「すみません蒼さん、変な事に巻き込んでしまって」
「なんかヒートアップしちゃいまして…」
歌川くんと出水くんがそろって眉を下げている。どうやらこの2人は菊地原くんと荒船くんを宥めていたようだ。
が、まったく宥められていない荒船くんと菊地原くんは両側から私の腕をつかんでいがみ合っている。
「とりあえず状況を説明してくれないかな?」
このままでは私が半分になってしまう。両腕を引っ張られながら状況説明を求めると、眉を下げた出水くんがぽつりと言った。
「おれが蒼さんに最近構ってもらってないなーって言ったのが発端ですかね…。それから蒼さんと会話する頻度の話になって、誰が一番構ってもらってるかの言い争いに」
「言い争ってるのはその2人ですけどね」
ふうと溜め息を吐きながら歌川くんが菊地原くんを見て、出水くんの言葉に補足するように言った。
「ああ…最近太刀川隊と任務が前後に入ってるから出水くんに構えてないんだよね、ごめん」
「いえ、お互い忙しいのわかってますし。今度ごはん一緒できればいいです」
「了解。あとで予定見ていこ」
出水くんには謝るが、他の子達は平均的に構っているつもりなんだけどなあと両脇の2人に視線を向ける。私の視線に気づいた彼らは口々に質問を飛ばしてきた。
「蒼さん、この中で最後に会話したのって誰ですか」
「最後に模擬戦したのは?」
「えーと…話したのは朝の任務交代の時に出水くんで、模擬戦は昨日やった荒船くん」
私の答えを聞いた荒船くんはふっと笑い、対する菊地原くんはむっと不機嫌そうに眉を寄せた。
「ほらな」
「は、そんなの。蒼さんはよくうちの作戦室に遊びに来ますし。この前は夜明けに来て3時間くらい寝てましたし?」
「「は!?」」
菊地原くんが言い放った言葉に、出水くんと荒船くんが同時にこちらを見た。菊地原くん、それ荒船くんには言っちゃダメなやつ!と内心冷や汗を流しながら答える。
「確かに行ったけど…」
「何でそんな時間に風間隊の作戦室に行くんですか」
「あー…いろいろわけがありまして…」
寝れなくてうろついてた、なんて荒船くんに言ったらとんでもなく怒られそうなので言葉を濁せば、普段よりも鋭い視線が突き刺さった。あ、まってこれどっちみち駄目な気がする。
「俺には言えませんか」
「あ、ちょ、まってあの」
すっごく低い声でじり、と近づいてくる荒船くんにびくりと身体をすくませて菊地原くんの方へ逃げる。
ぐ、っと力が入る荒船くんの手のひらに焦りを感じていれば歌川くんの手が掛かった。
「荒船さん、」
「…悪かった」
歌川くんの静止で荒船くんの腕が離れていく。そのままちょっと怒ってる荒船くんから隠れるように歌川くんの後ろに回り込んだ。
『歌川くん助かった、ありがとう…!』
『いえ』
『あとね菊地原くん…今のは話しちゃ駄目だった…』
『すみません』
繋がれたままの手の先にいる菊地原くんに秘匿通信で文句を言えば、しらっとしたままの彼が口だけで謝ってきた。
もう、なんだこの状況は…ほかの人達からの視線が痛い…と思っていれば出水くんがぽつりと言った。
「あー…じゃあもういっそのこと、今日は蒼さんと一緒に行動すればいいんじゃないですか?みんなで」
「えっ?」
「「ああ」」
出水くんが発した言葉に、私だけが疑問の声を上げて残りの子たちは揃って納得したような声を上げた。
え?え?と困惑している間に、菊地原くんと荒船くんがさっきまでの不仲はどうしたの?と言うくらいに連携した言葉を浴びせてくる。
「蒼さんこの後は?」
「任務は22時からですよね、風間隊のあと」
「ということは18時までは一緒にいられますね」
「それ以降の抜け駆けはナシってことで」
「ああ、今日はそれで手を打とう」
「まずはぼくたちと模擬戦でもしますか。相手しますよ」
「いや、先に昼飯食いに行きましょう。蒼さんまだ食ってないでしょう?」
「ああ。今の時間なら空いてますし、そうしましょうか」
私が口を挟む間もなく、どんどんこの後の予定が組み立てられていく。もはや私の言葉なんて聞いてない2人に手を引かれ、半ば強制的に連行されて歩き出した。
「なんてことだ」
「こうでもしないと収束しなさそうでしたし」
「まあ、これが一番無難ですかね」
引き摺られるように歩く私の両脇に出水くんと歌川くんが並ぶ。苦笑する2人の言う事もわかるし、仕方ない、たまにはみんな一緒にさんざん構ってやろうと決意してラウンジから連れ出されたのだった。
弟子と後輩の襲来
とりあえず皆でご飯
(注目を引くのでそろそろ手を離していただきたい所存)
((よく聞こえませんね))
どなたかが蒼さんの取り合いが見たい!とコメントで言っていたので!
きっとこんなかんじ。