▪小さな4人の大きな約束
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「福井から来ました、綿谷新です。」
独特な抑揚の福井訛り。
聞き慣れないイントネーションに
教室中がざわついた。
新くんがうちの学校に転校してくることは
おばあちゃんから聞いて知ってたけど、
まさかうちのクラスに来るなんて。
ピンポイントすぎでしょ。
私としては、
学校ではあまり絡みたくないんだけどなぁ…。
先生「じゃあ綿谷くんの席は、
NAME2さんの後ろ、あの空いてるところね。」
げっ。
ハタハタと上履きを鳴らせて
こちらへ向かってくる新くんと
ばっちり目が合ってしまう。
新「NAME1ちゃん、同じクラスやの。」
席に着いた新くんが
後ろからぼそっと小さく声をかけてきたけど
周りの注目を浴びているし、つい俯いてしまった。
「NAME2の知り合いか?」
「『NAME1ちゃん』ですって〜。」
「眼鏡同士お似合いじゃね?」
「ヒュー!」
馬鹿な男子達が茶化し始めると
先生が一喝する。
学校での私は眼鏡でおとなしくて
勉強だけが取り柄のザ・地味系マジメ女子。
とにかく目立ちたくなくて
かるたをやっていることも誰も知らない。
東京ではかるたが普及してないし、
言ったら目立ってからかわれるから。
毎年うちの学校では百人一首大会があって
普通にやったら優勝できるだろうけど、
ずっとできないふりをし続けている。
キーンコーン
休み時間、誰も見ていないことを確認して
視線を外したまま新くんに声をかけた。
NAME1「…私がかるたやってるって、
誰にも言わないでね…。」
不可解そうな顔をする新くんを尻目に
ごめん、と言いそそくさと教室を後にする。
ちょっと冷たかったかな…。
申し訳ない気持ちが湧いて
胸の辺りが苦しくなった。
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「福井から来ました、綿谷新です。」
独特な抑揚の福井訛り。
聞き慣れないイントネーションに
教室中がざわついた。
新くんがうちの学校に転校してくることは
おばあちゃんから聞いて知ってたけど、
まさかうちのクラスに来るなんて。
ピンポイントすぎでしょ。
私としては、
学校ではあまり絡みたくないんだけどなぁ…。
先生「じゃあ綿谷くんの席は、
NAME2さんの後ろ、あの空いてるところね。」
げっ。
ハタハタと上履きを鳴らせて
こちらへ向かってくる新くんと
ばっちり目が合ってしまう。
新「NAME1ちゃん、同じクラスやの。」
席に着いた新くんが
後ろからぼそっと小さく声をかけてきたけど
周りの注目を浴びているし、つい俯いてしまった。
「NAME2の知り合いか?」
「『NAME1ちゃん』ですって〜。」
「眼鏡同士お似合いじゃね?」
「ヒュー!」
馬鹿な男子達が茶化し始めると
先生が一喝する。
学校での私は眼鏡でおとなしくて
勉強だけが取り柄のザ・地味系マジメ女子。
とにかく目立ちたくなくて
かるたをやっていることも誰も知らない。
東京ではかるたが普及してないし、
言ったら目立ってからかわれるから。
毎年うちの学校では百人一首大会があって
普通にやったら優勝できるだろうけど、
ずっとできないふりをし続けている。
キーンコーン
休み時間、誰も見ていないことを確認して
視線を外したまま新くんに声をかけた。
NAME1「…私がかるたやってるって、
誰にも言わないでね…。」
不可解そうな顔をする新くんを尻目に
ごめん、と言いそそくさと教室を後にする。
ちょっと冷たかったかな…。
申し訳ない気持ちが湧いて
胸の辺りが苦しくなった。
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