▪小さな4人の大きな約束
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まだ蕾も固い、隙間だらけの木の小枝。
ひゅうひゅうと乾いた風が寂しさを煽る。
太一「おい大丈夫かよ。」
帰り道、一層酷くなった咳に新は座り込んだ。
NAME1「新、大丈夫?これ貸してあげる。」
自分の襟元からマフラーを解いて
新の首にぐるりと巻き付ける。
太一「これも被ってろよ、あったかいから。」
そう言ってニット帽を新の頭に被せる太一は
つい数ヶ月前とは見違える程いいやつだ。
新「千早に…トロフィーあげたかったな。」
NAME1「……うん…。」
太一「…………ご、………ごめん!!」
がばっと地面に伏して謝る太一に動揺して
私も新も同時に顔を見合わせる。
太一「千早は相手がうんと格上なのわかってたのに
俺が絶対勝たなきゃいけなかったのに!
…か……勝てなくてごめん。ごめん!!」
NAME1「太一…。」
自分を責める姿に胸が締め付けられた。
太一「でも、
俺が土下座したとか言いふらしたらコロス。」
新「い…いや、ならすんなよ。
僕は別に……のう、NAME1…。」
NAME1「そ、そうだよっそんな…ねぇ?
千早もなんか言って…」
半ばパニックみたいになって振り返ると
顔を覆って立ち尽くす千早がいた。
千早「も……もっと…もっと4人で
かるたがしたかったよぉ〜…。
……終わりたくなかったよぉ〜……。
ごめんねぇぇ〜〜…!!」
響く千早の嗚咽に誘われて
一粒、また一粒と私の目からも雫が落ちる。
あとはもう、とめどが無かった。
静かに瞳を潤ませる太一とは違って、
千早と私はわんわん泣いた。
赤ちゃんみたいに泣いた。
新「……なんで泣くんや?
すごい楽しかったが…………。」
まだ冷たい3月の夕空に
私たちの叫びは吸い込まれていった。
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まだ蕾も固い、隙間だらけの木の小枝。
ひゅうひゅうと乾いた風が寂しさを煽る。
太一「おい大丈夫かよ。」
帰り道、一層酷くなった咳に新は座り込んだ。
NAME1「新、大丈夫?これ貸してあげる。」
自分の襟元からマフラーを解いて
新の首にぐるりと巻き付ける。
太一「これも被ってろよ、あったかいから。」
そう言ってニット帽を新の頭に被せる太一は
つい数ヶ月前とは見違える程いいやつだ。
新「千早に…トロフィーあげたかったな。」
NAME1「……うん…。」
太一「…………ご、………ごめん!!」
がばっと地面に伏して謝る太一に動揺して
私も新も同時に顔を見合わせる。
太一「千早は相手がうんと格上なのわかってたのに
俺が絶対勝たなきゃいけなかったのに!
…か……勝てなくてごめん。ごめん!!」
NAME1「太一…。」
自分を責める姿に胸が締め付けられた。
太一「でも、
俺が土下座したとか言いふらしたらコロス。」
新「い…いや、ならすんなよ。
僕は別に……のう、NAME1…。」
NAME1「そ、そうだよっそんな…ねぇ?
千早もなんか言って…」
半ばパニックみたいになって振り返ると
顔を覆って立ち尽くす千早がいた。
千早「も……もっと…もっと4人で
かるたがしたかったよぉ〜…。
……終わりたくなかったよぉ〜……。
ごめんねぇぇ〜〜…!!」
響く千早の嗚咽に誘われて
一粒、また一粒と私の目からも雫が落ちる。
あとはもう、とめどが無かった。
静かに瞳を潤ませる太一とは違って、
千早と私はわんわん泣いた。
赤ちゃんみたいに泣いた。
新「……なんで泣くんや?
すごい楽しかったが…………。」
まだ冷たい3月の夕空に
私たちの叫びは吸い込まれていった。
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