▪小さな4人の大きな約束
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たくさんの足音と子供たちの甲高い声。
普段よりも開放的な文化センターの入口は
小学生かるた大会の参加者たちで賑わっていた。
太一「千早……来ないな………。」
新と太一と私 ( とヒョロくん ) は
お揃いのTシャツを着て千早を待つ。
この《チームちはやふる》のTシャツは
私が提案して太一が買って新が字を書いた
みんなの想いのこもったTシャツだ。
ヒョロ「ちょっとなんで来ないの〜?
ど〜〜してしてもってゆーから
僕がわざわざ入ってあげたのにさー。」
NAME1「千早はきっと来るよ。」
太一「NAME1、新。
千早はトロフィー貰ったこと無い筈なんだ。
俺らで勝って、千早にやろう。」
ヒョロ「…だから!僕もいるんだけどー!」
ぶくしゅん!!ぶくしゅんっ!ぶくしゅんっ!
NAME1「…新?」
新の顔を見ると頬が赤くて目が虚ろになっている。
NAME1「え、新大丈夫?」
新「…朝測ったら38度ちょっとあった…。」
?!
嘘でしょ、そんなんで無理して…!
いつも大会の時には持っている
冷却シートを慌てて新の額に貼りつけた。
太一「で…でもこんな小さな大会なんか
たいしたやつ出てこねーよ。
お前なら大丈夫……。」
NAME1「いや…まずいかも……。」
新「一回戦の相手の翠北かるた会の丸い男
全国大会で3位やったんや。」
私が優勝して新が準優勝で、
たしかあの人は新に束で負けて3位。
新「そんときは12枚差で勝ったけど……
いまやったらやばいかも………。」
げほげほと重い咳をして苦しむ新。
新で白星取りこぼす訳にはいかない。
あの肉まんみたいな人と新が当たりませんように…!
ヒョロ「そもそも言い出しっぺの
綾瀬さんが来ないとかどーなってんの。
綿谷くんも体調管理くらいしっかりしてよー。」
NAME1「…ヒョロくん。
付き合ってもらって本当にごめん。
でも頼りにしてるから。
今日は…お願いします…!」
ヒョロ「…えっ、あ…、まぁ、
そこまで言うなら頑張ってあげてもいいけど〜。」
「チームちはやふる、あと一人まだ来ませんか?
一試合分不戦敗になりますが…。」
新「…す、すいません、遅れてて…。」
肉まん「あーあ残念。
今日こそ綿谷くんに勝つつもりだったのに。
てゆーかそっちのチームメイト、
負けるのイヤで来ないんじゃねーのー?」
せせら笑い私たちを小馬鹿にする態度が鼻につく。
太一「ざけんなテメー、遅れてるだけだ!」
肉まん「だっていないじゃん、肉まん買ってこよ。」
NAME1「絶対来るもん!!」
お願い。千早。
最後だよ。お願いだから来てー……。
目をぎゅっと瞑り唇を噛み締めて
心の中で神様に祈った。
.
たくさんの足音と子供たちの甲高い声。
普段よりも開放的な文化センターの入口は
小学生かるた大会の参加者たちで賑わっていた。
太一「千早……来ないな………。」
新と太一と私 ( とヒョロくん ) は
お揃いのTシャツを着て千早を待つ。
この《チームちはやふる》のTシャツは
私が提案して太一が買って新が字を書いた
みんなの想いのこもったTシャツだ。
ヒョロ「ちょっとなんで来ないの〜?
ど〜〜してしてもってゆーから
僕がわざわざ入ってあげたのにさー。」
NAME1「千早はきっと来るよ。」
太一「NAME1、新。
千早はトロフィー貰ったこと無い筈なんだ。
俺らで勝って、千早にやろう。」
ヒョロ「…だから!僕もいるんだけどー!」
ぶくしゅん!!ぶくしゅんっ!ぶくしゅんっ!
NAME1「…新?」
新の顔を見ると頬が赤くて目が虚ろになっている。
NAME1「え、新大丈夫?」
新「…朝測ったら38度ちょっとあった…。」
?!
嘘でしょ、そんなんで無理して…!
いつも大会の時には持っている
冷却シートを慌てて新の額に貼りつけた。
太一「で…でもこんな小さな大会なんか
たいしたやつ出てこねーよ。
お前なら大丈夫……。」
NAME1「いや…まずいかも……。」
新「一回戦の相手の翠北かるた会の丸い男
全国大会で3位やったんや。」
私が優勝して新が準優勝で、
たしかあの人は新に束で負けて3位。
新「そんときは12枚差で勝ったけど……
いまやったらやばいかも………。」
げほげほと重い咳をして苦しむ新。
新で白星取りこぼす訳にはいかない。
あの肉まんみたいな人と新が当たりませんように…!
ヒョロ「そもそも言い出しっぺの
綾瀬さんが来ないとかどーなってんの。
綿谷くんも体調管理くらいしっかりしてよー。」
NAME1「…ヒョロくん。
付き合ってもらって本当にごめん。
でも頼りにしてるから。
今日は…お願いします…!」
ヒョロ「…えっ、あ…、まぁ、
そこまで言うなら頑張ってあげてもいいけど〜。」
「チームちはやふる、あと一人まだ来ませんか?
一試合分不戦敗になりますが…。」
新「…す、すいません、遅れてて…。」
肉まん「あーあ残念。
今日こそ綿谷くんに勝つつもりだったのに。
てゆーかそっちのチームメイト、
負けるのイヤで来ないんじゃねーのー?」
せせら笑い私たちを小馬鹿にする態度が鼻につく。
太一「ざけんなテメー、遅れてるだけだ!」
肉まん「だっていないじゃん、肉まん買ってこよ。」
NAME1「絶対来るもん!!」
お願い。千早。
最後だよ。お願いだから来てー……。
目をぎゅっと瞑り唇を噛み締めて
心の中で神様に祈った。
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