第五章*
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会場全体に
突然の雷鳴のような拍手が湧き上がる。
「やっぱクイーンは強いわぁ。」
「相手が戦意喪失しとるもんな。」
「23枚差って…決勝の試合ちゃうやろ…。」
はぁはぁと息を切らせて会場に着くと、
丁度決勝が終わったところのようだった。
ガラリと引き戸が開けられると
汗ひとつかかず冷めた表情の
詩暢ちゃんが顔を見せる。
NAME1「詩暢ちゃん。」
詩暢「…戻ってきはったん?
はよう帰ってお寝んねしたらええのに。
あんたの大事な美容に悪いんとちゃう。」
NAME1「詩暢ちゃん、ごめん。
私、去年の秋から数ヶ月、
かるたやってなかった。」
詩暢「そないなの言われへんでも
かるた取ったら気づくわ。」
NAME1「でも今度こそ必ず。
必ずそこに行くから。待ってて。」
去年の夏の大会で
準決勝で詩暢ちゃんと当たって負けて、
NAME1『次闘う時は勝つから、絶対。』
詩暢『うちを敵として見てくれるんは
あんたくらいしかおらん。楽しみやなぁ。』
でもかるたを一度手放して
詩暢ちゃんを裏切ってしまった。
それを詩暢ちゃんは見逃してはくれない。
NAME1「これ貰って。約束の印。」
鞄から、綺麗に包装された袋を取り出し
にっこりと詩暢ちゃんに手渡した。
詩暢「なんやこれ。
使えへんプレゼントなんか迷惑なだけや。」
嫌味を言うにしても
いつもは京女らしく遠回しなのに、
珍しく直球で胸にグサリと刺さる。
NAME1「き、きっと気に入るから!
じゃあ、次は近江神宮で。」
時間を気にしながらまたバタバタと
出口に向かって駆け出した。
詩暢ちゃんの言葉は棘があるけど
その裏にある優しい心に気づけば、
沈みかけた心もゴム玉の様に跳ね返り
明るさと温かさで満ち溢れてくる。
詩暢「次こそほんまに約束や!」
らしくない、辺り構わぬ大きな声が
背後から聞こえてきて
空いてる右手を上げて返事をした。
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会場全体に
突然の雷鳴のような拍手が湧き上がる。
「やっぱクイーンは強いわぁ。」
「相手が戦意喪失しとるもんな。」
「23枚差って…決勝の試合ちゃうやろ…。」
はぁはぁと息を切らせて会場に着くと、
丁度決勝が終わったところのようだった。
ガラリと引き戸が開けられると
汗ひとつかかず冷めた表情の
詩暢ちゃんが顔を見せる。
NAME1「詩暢ちゃん。」
詩暢「…戻ってきはったん?
はよう帰ってお寝んねしたらええのに。
あんたの大事な美容に悪いんとちゃう。」
NAME1「詩暢ちゃん、ごめん。
私、去年の秋から数ヶ月、
かるたやってなかった。」
詩暢「そないなの言われへんでも
かるた取ったら気づくわ。」
NAME1「でも今度こそ必ず。
必ずそこに行くから。待ってて。」
去年の夏の大会で
準決勝で詩暢ちゃんと当たって負けて、
NAME1『次闘う時は勝つから、絶対。』
詩暢『うちを敵として見てくれるんは
あんたくらいしかおらん。楽しみやなぁ。』
でもかるたを一度手放して
詩暢ちゃんを裏切ってしまった。
それを詩暢ちゃんは見逃してはくれない。
NAME1「これ貰って。約束の印。」
鞄から、綺麗に包装された袋を取り出し
にっこりと詩暢ちゃんに手渡した。
詩暢「なんやこれ。
使えへんプレゼントなんか迷惑なだけや。」
嫌味を言うにしても
いつもは京女らしく遠回しなのに、
珍しく直球で胸にグサリと刺さる。
NAME1「き、きっと気に入るから!
じゃあ、次は近江神宮で。」
時間を気にしながらまたバタバタと
出口に向かって駆け出した。
詩暢ちゃんの言葉は棘があるけど
その裏にある優しい心に気づけば、
沈みかけた心もゴム玉の様に跳ね返り
明るさと温かさで満ち溢れてくる。
詩暢「次こそほんまに約束や!」
らしくない、辺り構わぬ大きな声が
背後から聞こえてきて
空いてる右手を上げて返事をした。
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