第五章*
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新「NAME1。」
NAME1「…ん。」
新「俺…今日見てて、NAME1の弱点……
見つけられたかもしれん。」
弱点……?
新「俺もNAME1とやる時
なんとなく感じてたことなんやけど、
上手う説明できんかったんや。」
聞きたい。
私がもっと強くなるには…。
詩暢ちゃんと互角に…
いや、詩暢ちゃんを
超えられるようになるには…。
知りたい。
だけど
もしもどうにもならないことだったら。
工夫や努力で賄えないことだったら。
目くるめくような熱が湧くと同時に
不安が身体を囲み始め身がすくむ。
新「ほんな顔せんでも大丈夫や。
難しいことでない。」
いつものように優しく微笑む新に
戸惑いが薄らいでいくのを感じた。
新「NAME1のかるたは綺麗や。」
NAME1「……へ?」
突然褒めそやされて
油に足を取られたような声を発してしまう。
NAME1「それって、褒め言葉だよね?」
新「勿論それがNAME1のかるたの魅力や。
ほやけど弱みでもあると思う。」
NAME1「…どうゆうこと?」
長所だけど短所でもあるってことかな。
綺麗なかるたが駄目なの?
でも詩暢ちゃんのかるたも綺麗だよ。
鋭くて、繊細で、迷いがなく一直線。
新「相手にとってのやりにくさが無いんや。
NAME1は渡りも囲いもほとんどせんし、
配置や送り札もセオリーに近いやろ。」
NAME1「……、要するに、
初心者レベルで単純ってことか。」
新「い………
………わ、悪う言うたらそうゆうことやの…。」
ばつが悪そうにぎこち無く目を逸らす新。
自分の試合運びを頭に浮かべ考える。
新「途中からやけど試合撮ったで、
原田先生にも見てもらって。」
NAME1「えっ、ありがとう。」
すば抜けた耳の良さだけで
大抵は勝ててきたから
相手がやりにくいようにとか
全然考えたことなかったな。
千早に『耳に頼って暗記が曖昧』とか
偉そうなこと言ったのに、恥ずかし…。
詩暢ちゃんレベルの人に勝つには
工夫もしてかなきゃ駄目なんだ。
新「相手が本領を発揮できんような
武器を身につけるんや。
この先速さだけでは進めんと思う。」
特別感じが良い訳では無い新。
新は隙の無い囲い手を極め、
素早い渡り手を得意とすることで
自分より感じの良い人とも渡り合う
武器を作ったんだ。
私の武器は今は耳だけ。
もうひとつ新しい武器を手に入れて
今よりもっともっと高みへ。
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新「NAME1。」
NAME1「…ん。」
新「俺…今日見てて、NAME1の弱点……
見つけられたかもしれん。」
弱点……?
新「俺もNAME1とやる時
なんとなく感じてたことなんやけど、
上手う説明できんかったんや。」
聞きたい。
私がもっと強くなるには…。
詩暢ちゃんと互角に…
いや、詩暢ちゃんを
超えられるようになるには…。
知りたい。
だけど
もしもどうにもならないことだったら。
工夫や努力で賄えないことだったら。
目くるめくような熱が湧くと同時に
不安が身体を囲み始め身がすくむ。
新「ほんな顔せんでも大丈夫や。
難しいことでない。」
いつものように優しく微笑む新に
戸惑いが薄らいでいくのを感じた。
新「NAME1のかるたは綺麗や。」
NAME1「……へ?」
突然褒めそやされて
油に足を取られたような声を発してしまう。
NAME1「それって、褒め言葉だよね?」
新「勿論それがNAME1のかるたの魅力や。
ほやけど弱みでもあると思う。」
NAME1「…どうゆうこと?」
長所だけど短所でもあるってことかな。
綺麗なかるたが駄目なの?
でも詩暢ちゃんのかるたも綺麗だよ。
鋭くて、繊細で、迷いがなく一直線。
新「相手にとってのやりにくさが無いんや。
NAME1は渡りも囲いもほとんどせんし、
配置や送り札もセオリーに近いやろ。」
NAME1「……、要するに、
初心者レベルで単純ってことか。」
新「い………
………わ、悪う言うたらそうゆうことやの…。」
ばつが悪そうにぎこち無く目を逸らす新。
自分の試合運びを頭に浮かべ考える。
新「途中からやけど試合撮ったで、
原田先生にも見てもらって。」
NAME1「えっ、ありがとう。」
すば抜けた耳の良さだけで
大抵は勝ててきたから
相手がやりにくいようにとか
全然考えたことなかったな。
千早に『耳に頼って暗記が曖昧』とか
偉そうなこと言ったのに、恥ずかし…。
詩暢ちゃんレベルの人に勝つには
工夫もしてかなきゃ駄目なんだ。
新「相手が本領を発揮できんような
武器を身につけるんや。
この先速さだけでは進めんと思う。」
特別感じが良い訳では無い新。
新は隙の無い囲い手を極め、
素早い渡り手を得意とすることで
自分より感じの良い人とも渡り合う
武器を作ったんだ。
私の武器は今は耳だけ。
もうひとつ新しい武器を手に入れて
今よりもっともっと高みへ。
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