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NAME1「私ね…」



そう口を開いて言葉に詰まる。

この高校に来た理由は

新にも話せてなかったから。



新「ゆっくりでいいでの。」


NAME1「千早が……っ…」


新「千早？千早となんかあったんか…？」


NAME1「違くて…。千早が同じ高校にいたの。」



新は驚きつつも「よかったの！」なんて。

全然良くないよ…。



NAME1「私ね、自分のことを知ってる人と
関わりたくなくて、今の高校に来たの。」


新「…何でや？関わりたくないって…。」



地味で暗いって言われて、友達も作れない、

そんな自分を変えたかった。

全部リセットしたかった。


〈 逃げてるだけ 〉だなんて、

自分でもわかってる。

でもこうしなきゃ、変われない。

髪切って、お洒落して、

元の私を知る人がいなければ

前向きに、明るくなれると思ったから。



新「ほうか。」


変わらぬ柔らかい声でそう言って


新「辛かったやろ、NAME1。
頑張ったんやな、えらかったな。」


けっして私の言葉を否定しないでいてくれる。





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