.





生暖かい風と眩しい日差し。

夏の気配がすぐそこまでやってきている。




5月31日。







瑞沢高校かるた部は

今日から2日間、うちで合宿！




サンサンとした太陽に照りつけられながら

家までの道のりを歩いている。








奏「あぁ、ついにNAME2読手に
お会いできる日がやって来たんですね。
夢ではないでしょうか…。」




そう言って自分のほっぺたを

ギュッと抓るかなちゃん…可愛い。





肉まん「でもよ、
おまえのばあちゃんマジでいい人だな。
練習の読手引き受けてくれるなんてよ。」

奏「本当に、夢のようです…。」

NAME1「おばあちゃん夕方までは
帰って来ないけどね。」




なぜ合宿場所がうちになったのかと言うと、

うちには防音の広間があるから。

私のかるたの為だけに作った部屋。




NAME1「あ、着いたよ。」







………………。






ぷつんと会話が切れ、

みんなが石のように黙って硬直する。




机「…防音室があるって言うから
多少は想像してたけど…ここまで…。」

千早「…太一んちよりデカい…。」

肉まん「…格差とゆーものを感じる。」

奏「…正装で来るべきでしたね…。」

太一「…………………。」




うん、みんながドン引きするのも分かる。

軽く普通の家５軒分以上の敷地あるからね…。







荷物を置いて、早速広間に移動する。




千早「第一回合宿の目標は、
２日で１５試合でーーす。」




満面の笑みでサラッと言う千早に

みんなが青ざめた。






.