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結局ちはやがボロ負けして、

机くんは出ていってしまった。



やっぱり千早は暗記が曖昧だ。

でもそこを克服したら、

千早は今よりもっと速くなる。





あれ、太一は？

次の私の練習相手は太一なのに

太一が見当たらない。




NAME1「たーいーちーっ。」



外に出て当てもなく探す。





あ、いた…




太一「きついけどやってんだ。
負けるけどやってんだ。だって、
勝てたとき、どんだけ嬉しいか…！」




太一…。




太一の熱い想いに感化され

目頭がカッと熱くなった。




風が辺りの生暖かい空気を押し出し

颯爽と吹き抜ける。







太一が私に気づいて、

机くんに一言


太一「悪かったな…。」




そう言って、私の手を引いた。





NAME1「…机くん！
私、机くんとかるたしたい！
…待ってるからね！」




千早が言うように、

かるたは頭脳戦。

それに机くんはきっと努力ができる人だ。

絶対に強くなる。





今は、太一の想いが通じたことを

ただ願うばかり。







《 第三章 〜完〜 》






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