.





日曜日。


天気は快晴。

春の風にだいぶ桜も散り

薄桃色に薄緑色の葉が混じる。




今日は千早の試合の応援に来ている。

私は小6でA級に上がり

千早はまだB級だから、

中学の頃は大会で会うこともなかった。


小6ぶりに見る千早のかるた。

凄く強くなってる。


昔の千早は、ただかるたが楽しくて

強くなるよりも楽しいからやってる感じで。

今もきっと楽しいって気持ちは

変わらないんだろうけど、

高みを目指して本気でやっているのが

見てわかるくらい、真剣な眼。




全身の血がざわめき、

千早と闘う未来が想像できた。






千早、はやくこっちに来て。

追いついて来て。





喜びと期待で心が波をうつ。









太一「NAME1、」




深く被った帽子にサングラス。

…何それ変装のつもり？




NAME1「太一、遅いよ。
千早２回戦突破して、今３回戦始まるとこ。」

太一「悪ぃ…」




太一はまぁ乗り気じゃなかったのを

私が無理やり誘ったんだけど。

だって、ちゃんと見届けてあげなきゃ。





？「ま、ま、まつげくんじゃないかああぁ！」





.