第十二章*
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《 かなちゃんは “ た ” 札送るとき
どうして一番に “ たご ” なの? 》
《 大きな物には引力がある気がして。 》
かなちゃんが送った “ たご ” を見て
いつだかの千早とかなちゃんのやり取りを思い出す。
田子の浦に うち出でて見れば 白妙の
富士の高嶺に 雪は降りつつ
( 原歌 )
田児の浦ゆ うち出でて見れば 真白にぞ
不尽の高嶺に 雪は降りける
“ 不尽の高嶺 ” ー…
壮大で崇高な、イメージの引力。
一瞬にして
神々しい富士の景色が脳裏に拡がった。
“ たごのうらにー ” タッ
かなちゃんの送り一発、
ただその光景を見て息を飲む。
音が…
音がしなかった。
詩暢ちゃんと同じ…
無駄のない、まっすぐな取り。
かなちゃんと机くんに
“ 感じ ” やスピードの差はそんなに無い。
でも少しずつ枚数差がついてきてる。
机くんのお手つき2回、かなちゃん0回。
お手つきは無条件で相手との2枚の差がつく。
この間詩暢ちゃんと戦った時に思ったけど
ミスをしない相手に対してお手つきは致命傷だ。
そして本当に怖いのは単なる枚数差じゃない。
…焦り。
…リズムの乱れ。
…逆に相手に与えてしまう余裕。
その影響は
単なる2枚差じゃ済まない。
終盤に来てかなちゃんリードの8枚差…
机くん、粘れるか…。
机くんは終盤きつくなると
次の試合へと気持ちを切り替えてしまう。
でも
もう決勝戦なんだよ。
次なんかないんだよ。
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《 かなちゃんは “ た ” 札送るとき
どうして一番に “ たご ” なの? 》
《 大きな物には引力がある気がして。 》
かなちゃんが送った “ たご ” を見て
いつだかの千早とかなちゃんのやり取りを思い出す。
田子の浦に うち出でて見れば 白妙の
富士の高嶺に 雪は降りつつ
( 原歌 )
田児の浦ゆ うち出でて見れば 真白にぞ
不尽の高嶺に 雪は降りける
“ 不尽の高嶺 ” ー…
壮大で崇高な、イメージの引力。
一瞬にして
神々しい富士の景色が脳裏に拡がった。
“ たごのうらにー ” タッ
かなちゃんの送り一発、
ただその光景を見て息を飲む。
音が…
音がしなかった。
詩暢ちゃんと同じ…
無駄のない、まっすぐな取り。
かなちゃんと机くんに
“ 感じ ” やスピードの差はそんなに無い。
でも少しずつ枚数差がついてきてる。
机くんのお手つき2回、かなちゃん0回。
お手つきは無条件で相手との2枚の差がつく。
この間詩暢ちゃんと戦った時に思ったけど
ミスをしない相手に対してお手つきは致命傷だ。
そして本当に怖いのは単なる枚数差じゃない。
…焦り。
…リズムの乱れ。
…逆に相手に与えてしまう余裕。
その影響は
単なる2枚差じゃ済まない。
終盤に来てかなちゃんリードの8枚差…
机くん、粘れるか…。
机くんは終盤きつくなると
次の試合へと気持ちを切り替えてしまう。
でも
もう決勝戦なんだよ。
次なんかないんだよ。
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