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相手の情報なんて大して重要じゃないと思ってた。

調子や出札でも変わるしその時その時で違うから。

でも事実、机くんのデータに助けられてきたんだ。

情報は大切だ。




相手を見よう。




年齢は？歴はどれくらいだろう？

そこから相手の経験値が見えてくる。

所属のかるた会も要チェック。

例えば府中白波会なら

基本はゴリゴリの攻めがるただ。

かるた会ごとのスタイルがある。




“ 感じ ” の良さ、

攻め寄りか守り寄りか、

定位置、得意札、

構え、腕の振り方、体格、性格、好み。

そういうところから試合の流れをイメージする。

相手が試合をどう運びたがっているかを予測する。

合ってなくたっていい。

まずは見ることそのものに意味があるんだ。

“ 見られている ” ということ自体が

直接相手へのプレッシャーになる。




そこから始まるんだ、“ 駆け引き ” って。






今まで

かるたでもそれ以外でも

〈 他人の考えは分からない 〉って思ってた。

見てるつもりで全然見てなかったんだ。

相手を知らなきゃ

知ろうとしなきゃ

駆け引きなんてできる訳がない。




よく観察して相手の隙を見つけろ。

そこから崩せ。

やりにくいように。

焦らせるように。

ミスを誘え！




〈 得意はより磨いて苦手は殺す。
積み重ねていったスキルが地力となる。 〉

原田先生が言ってた通りだ。




苦手だった “ 駆け引き ” 。

できなきゃいけない。






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