第十章*
お名前入力
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
.
京都で新幹線に乗り換えて程なく、
夢の世界に浸る皆の息づかいを感じながら
後ろに流れゆく景色を見送っていた。
試合の後だというのに
脳内を埋め尽くすのは新のことばかり。
短く吐息を漏らすと
向かい合った斜め前の席にいる太一が
そっと声をかけてきた。
太一「眠くないのか?」
起きているとは思わなかったから
少しだけ驚いて肩が上がる。
NAME1「太一こそ、起きてたの。」
太一「まあな。」
ほんの少しはにかんで返すと
太一は窓の方へと目を逸らす。
太一「あいつんとこ、行かなくてよかったのか?」
NAME1「……え?」
太一「新だよ。」
NAME1「え……なんで?」
太一「…お前ほんと分かりやすいから。」
ふと昨夜の太一とのやりとりを思い出し
ボンっと頬が熱を帯びた。
そうだ。
太一には新が好きなことバレてるんだった。
返す言葉を見つけられないまま
ただ互いに押し黙る時間が過ぎる。
そのうち太一は長い睫毛を伏せてしまった。
NAME1「……はぁ。」
自分がどうしたいのかも分からない。
こんな気持ち初めてだから。
でもきっと
このままにしてしまったら
この胸のちくちくとした痛みも続いて
これから新とどんなことがあっても
心から楽しいなんて思えないような気がした。
.
京都で新幹線に乗り換えて程なく、
夢の世界に浸る皆の息づかいを感じながら
後ろに流れゆく景色を見送っていた。
試合の後だというのに
脳内を埋め尽くすのは新のことばかり。
短く吐息を漏らすと
向かい合った斜め前の席にいる太一が
そっと声をかけてきた。
太一「眠くないのか?」
起きているとは思わなかったから
少しだけ驚いて肩が上がる。
NAME1「太一こそ、起きてたの。」
太一「まあな。」
ほんの少しはにかんで返すと
太一は窓の方へと目を逸らす。
太一「あいつんとこ、行かなくてよかったのか?」
NAME1「……え?」
太一「新だよ。」
NAME1「え……なんで?」
太一「…お前ほんと分かりやすいから。」
ふと昨夜の太一とのやりとりを思い出し
ボンっと頬が熱を帯びた。
そうだ。
太一には新が好きなことバレてるんだった。
返す言葉を見つけられないまま
ただ互いに押し黙る時間が過ぎる。
そのうち太一は長い睫毛を伏せてしまった。
NAME1「……はぁ。」
自分がどうしたいのかも分からない。
こんな気持ち初めてだから。
でもきっと
このままにしてしまったら
この胸のちくちくとした痛みも続いて
これから新とどんなことがあっても
心から楽しいなんて思えないような気がした。
.