第十章*
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漆黒の天蓋に散りばめられた
沢山の青白い光の粒が
朱の楼門を神々しく照らす。
各々が想いを胸に抱え
昼間よりも尚神秘的なその門へと
深く深く頭を下げた。
何を話すでも無くぞろぞろと列を成して歩き
気づけば湖西線京都行きの列車へと
乗り込んでいる。
頭の中では既に一人反省会が開かれ
次なる課題と目標を掲げていた。
座席に座ると5分と経たないうちに
視界にもやがかかり感覚を手放す。
白んだ夢路の中、浮かぶ恋しい人物に
はっと意識を戻しかけると
その時ちょうど列車は京都駅へと滑り込み
皆荷物を抱え下車支度を始めていた。
太一「おい千早、起きろ、寄りかかんな!
俺だって疲れてんだよ!」
千早「は〜い…………ぐぅ。」
NAME1「…ふ…ぁ……。」
短く欠伸をしながら身体を起こし
ずしりと重たい鞄を肩にかけて
開くドアに向かって足を運ぶ。
まだはっきりとしない頭の中に彷徨うのは
つい1時間程前の光景だった。
閉会式を終え、人波を掻き分けて集まった
かつての《 チームちはやふる 》。
3年以上が経ったなんて信じられないくらい
すぐにあの時が戻ってきたようだった。
千早が新を質問責めにしているうちに
時間は過ぎてしまったけれど
そんなひとときがとても嬉しくて。
だけど
少しだけ想いの変わってしまった自分が
ほんのちょっと寂しくなって。
帰り道の今、ずっと思っているのは
新と…もう少し一緒にいたかった
ってこと。
ここのところ
会ったら一晩一緒にいることが多かったから
なんだか物足りない気分になってしまう。
千早とのことで
嫉妬しているのもあって、余計に。
考え始めると引き返せない、黙考の癖。
千早は新をどう思ってるんだろうか?
新は千早をどう思ってるんだろうか?
聞く勇気はないくせに
頭の中はそんなことでいっぱいだった。
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漆黒の天蓋に散りばめられた
沢山の青白い光の粒が
朱の楼門を神々しく照らす。
各々が想いを胸に抱え
昼間よりも尚神秘的なその門へと
深く深く頭を下げた。
何を話すでも無くぞろぞろと列を成して歩き
気づけば湖西線京都行きの列車へと
乗り込んでいる。
頭の中では既に一人反省会が開かれ
次なる課題と目標を掲げていた。
座席に座ると5分と経たないうちに
視界にもやがかかり感覚を手放す。
白んだ夢路の中、浮かぶ恋しい人物に
はっと意識を戻しかけると
その時ちょうど列車は京都駅へと滑り込み
皆荷物を抱え下車支度を始めていた。
太一「おい千早、起きろ、寄りかかんな!
俺だって疲れてんだよ!」
千早「は〜い…………ぐぅ。」
NAME1「…ふ…ぁ……。」
短く欠伸をしながら身体を起こし
ずしりと重たい鞄を肩にかけて
開くドアに向かって足を運ぶ。
まだはっきりとしない頭の中に彷徨うのは
つい1時間程前の光景だった。
閉会式を終え、人波を掻き分けて集まった
かつての《 チームちはやふる 》。
3年以上が経ったなんて信じられないくらい
すぐにあの時が戻ってきたようだった。
千早が新を質問責めにしているうちに
時間は過ぎてしまったけれど
そんなひとときがとても嬉しくて。
だけど
少しだけ想いの変わってしまった自分が
ほんのちょっと寂しくなって。
帰り道の今、ずっと思っているのは
新と…もう少し一緒にいたかった
ってこと。
ここのところ
会ったら一晩一緒にいることが多かったから
なんだか物足りない気分になってしまう。
千早とのことで
嫉妬しているのもあって、余計に。
考え始めると引き返せない、黙考の癖。
千早は新をどう思ってるんだろうか?
新は千早をどう思ってるんだろうか?
聞く勇気はないくせに
頭の中はそんなことでいっぱいだった。
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