第九章*
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NAME1「………。」
試合が終わると即座に立ち上がり
新の方には目もくれずに会場を出た。
この酷く荒れた気分を
どう処理したらいいものか分からずに
ただ拳を握り自らの腿を叩き続ける。
新「NAME1?」
NAME1「ちょっとほっといて。」
話なんかできない。
構わないで。
内に溜めた黒いものが溢れてしまうから。
落ち着くまで待って。
そう思うのに
新「…ごめん。」
ぷつりと何かが切れた。
NAME1「…ごめんって何?
やっぱ謝るようなことがあるんだ?
おかしかったもんね新。
12枚差の束負けとか!
私に譲ろうとか思ったわけ?
私は新との真剣勝負、って
楽しみにしてたのに馬鹿みたいじゃん!」
新と公式試合…
って一人で勝手にわくわくしといて、
こんな八つ当たり。
大人気なくてくだらなくて…
分かってるのに言葉がどんどん零れる。
新「ちょ落ち着き。」
NAME1「落ち着けないから
ほっといてって言ったんじゃん!」
近くで私を制する新の身体を
ぐいっと押し退けた。
新「…ッ!」
NAME1「……?」
さほど力は込めていない筈なのに
顔をしかめて肩を庇う新。
反射的に捲った新のTシャツの袖。
そこから覗く
程よく筋肉質な色気ある肩に
一瞬、胸が脈を打つ。
いや…そんな場合じゃない。
NAME1「なに……これ…。」
右肩には痛々しく青みがかった大きな痣。
まだ腫れが残っていて
わりと新しいものだと見て分かる。
NAME1「え、これどうしたの?」
新「……昨日、自転車とぶつか」
NAME1「ぶつかった?!」
慌てるばかりに新の言葉を遮った。
新「いや、ぶつかりそうになって……
……よろけて電柱に思いっきし打った……。」
私の慌てぶりが余程面白いのか
声を震わせながら話す。
NAME1「そんなんで一日試合してたの?
何で言わないの!」
新「自分の不注意や。
ほんなん負ける理由にはできん。」
NAME1「はぁ………。」
さっきまでの憤りはどこへやら、
すぅっと熱が引くと共に
どっと疲労が押し寄せ壁に背をついた。
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NAME1「………。」
試合が終わると即座に立ち上がり
新の方には目もくれずに会場を出た。
この酷く荒れた気分を
どう処理したらいいものか分からずに
ただ拳を握り自らの腿を叩き続ける。
新「NAME1?」
NAME1「ちょっとほっといて。」
話なんかできない。
構わないで。
内に溜めた黒いものが溢れてしまうから。
落ち着くまで待って。
そう思うのに
新「…ごめん。」
ぷつりと何かが切れた。
NAME1「…ごめんって何?
やっぱ謝るようなことがあるんだ?
おかしかったもんね新。
12枚差の束負けとか!
私に譲ろうとか思ったわけ?
私は新との真剣勝負、って
楽しみにしてたのに馬鹿みたいじゃん!」
新と公式試合…
って一人で勝手にわくわくしといて、
こんな八つ当たり。
大人気なくてくだらなくて…
分かってるのに言葉がどんどん零れる。
新「ちょ落ち着き。」
NAME1「落ち着けないから
ほっといてって言ったんじゃん!」
近くで私を制する新の身体を
ぐいっと押し退けた。
新「…ッ!」
NAME1「……?」
さほど力は込めていない筈なのに
顔をしかめて肩を庇う新。
反射的に捲った新のTシャツの袖。
そこから覗く
程よく筋肉質な色気ある肩に
一瞬、胸が脈を打つ。
いや…そんな場合じゃない。
NAME1「なに……これ…。」
右肩には痛々しく青みがかった大きな痣。
まだ腫れが残っていて
わりと新しいものだと見て分かる。
NAME1「え、これどうしたの?」
新「……昨日、自転車とぶつか」
NAME1「ぶつかった?!」
慌てるばかりに新の言葉を遮った。
新「いや、ぶつかりそうになって……
……よろけて電柱に思いっきし打った……。」
私の慌てぶりが余程面白いのか
声を震わせながら話す。
NAME1「そんなんで一日試合してたの?
何で言わないの!」
新「自分の不注意や。
ほんなん負ける理由にはできん。」
NAME1「はぁ………。」
さっきまでの憤りはどこへやら、
すぅっと熱が引くと共に
どっと疲労が押し寄せ壁に背をついた。
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