第九章*
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「決勝戦及び3・4位決定戦始めます、
出場選手は席についてくださーい。」
運営の人の声で目を覚ました。
たった10分程度の仮眠でも
多少は疲れが取れてリラックスできる。
暗記の残りや体力に不安はあるけれど。
NAME1「さて。」
伸びをしながら新を見据え
目だけで宣戦布告する。
久しぶりに闘う新との公式戦に
腹の底からせり上がる何かを感じた。
向かい合って札を混ぜ合わせながら
だんだんと嬉しいような気がしてきて
意識せずとも口角が上がる。
「それでは暗記時間、今から15分です。」
全体をざっと画像のように捉えると
そのまま頭の中に保存する。
NAME1「失礼します。」
ほんの1、2分で席を立ち、会場を後にした。
ざわ……
「もう覚えたんかな…?」
「いやいや早すぎでしょ。」
そうじゃない。
何試合も重ねたら、
もう脳みそはキャパオーバー。
前の暗記と被ると混乱してしまうから
あえて深く覚えないようにしたんだ。
今は大まかでいい。
試合が進む毎に、徐々に入ってくるから。
会場外の窓からオレンジに輝く空を見上げ
頭を空にしてただ息をした。
「「よろしくお願いします。」」
” なにわづに さくやこのはな ふゆごもり
いまをはるべと さくやこのはな ”
” いまをはるべと さくやこのはな ”
低くなった夕陽が
雲を幻想的に朱や桃や紫に彩る。
まるでとてつもなく広く拓けた場所に
たった二人で向き合っている、
そんな錯覚を起こしながら
しんと静まり返る空間へと意識を溶かした。
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「決勝戦及び3・4位決定戦始めます、
出場選手は席についてくださーい。」
運営の人の声で目を覚ました。
たった10分程度の仮眠でも
多少は疲れが取れてリラックスできる。
暗記の残りや体力に不安はあるけれど。
NAME1「さて。」
伸びをしながら新を見据え
目だけで宣戦布告する。
久しぶりに闘う新との公式戦に
腹の底からせり上がる何かを感じた。
向かい合って札を混ぜ合わせながら
だんだんと嬉しいような気がしてきて
意識せずとも口角が上がる。
「それでは暗記時間、今から15分です。」
全体をざっと画像のように捉えると
そのまま頭の中に保存する。
NAME1「失礼します。」
ほんの1、2分で席を立ち、会場を後にした。
ざわ……
「もう覚えたんかな…?」
「いやいや早すぎでしょ。」
そうじゃない。
何試合も重ねたら、
もう脳みそはキャパオーバー。
前の暗記と被ると混乱してしまうから
あえて深く覚えないようにしたんだ。
今は大まかでいい。
試合が進む毎に、徐々に入ってくるから。
会場外の窓からオレンジに輝く空を見上げ
頭を空にしてただ息をした。
「「よろしくお願いします。」」
” なにわづに さくやこのはな ふゆごもり
いまをはるべと さくやこのはな ”
” いまをはるべと さくやこのはな ”
低くなった夕陽が
雲を幻想的に朱や桃や紫に彩る。
まるでとてつもなく広く拓けた場所に
たった二人で向き合っている、
そんな錯覚を起こしながら
しんと静まり返る空間へと意識を溶かした。
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