第九章*
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詩暢「《 しのぶれど 》送ります。」
会場がざわつく。
「え?得意札送ったけど…
クイーンって守りがるただよね…?」
いつもなら有り得ない送り札に
その場にいた皆が驚いた。
詩暢ちゃんが、積極的に攻めようとしてる…?
これは狙うよって意思表示なの?
だめ、落ち着け、動揺は命取りだ。
こんな時こそ敵陣抜いて余裕が欲しいのに
《 あし 》《 やまが 》と空札が続き焦りを煽る。
” わが ” バンッ
” そではー ”
まずいと思った瞬間には時既に遅し、
勢いを殺しきれず
《 わがい 》にお手つきをしてしまった。
千早「…NAME1っ…。」
奏「…NAME1ちゃんがんばって…!」
背中を冷たい汗が伝う。
普段お手つきなんか絶対しないのに。
ちゃんと聴け。
切り替えろ。
気持ちの上で重要なのはミスした後の、次の1枚。
NAME1「…はーー………すぅっ…。」
息をしっかりと吐いて力を抜き
新鮮な空気を取り込むと、澄んだ気分が蘇った。
送られた《 よを 》を自陣に並べる。
” い ” ヒュッ
” まは ” トッ
” ただー おもいたえなん とばかりをー ”
よし1枚。
敵陣《 いまこ 》を攻めて
自陣《 いまは 》に戻って払う。
配置が私の利き手側で直線的だったのもあり
素早く綺麗に戻ることができた。
耳が読手の浅い呼吸を捕らえ始める。
少しずつ、だけど確実に、集中が深くなってゆく。
” y ” パッ
” uらのとをー ”
「二字決まり半音で取ったぞ…。」
「どんな耳だよ…。」
《 ゆ 》札は《 ゆう 》《 ゆら 》の二札。
《 ゆうされば 》は夕焼けに染められた稲穂の情景。
《 ゆらのとを 》は恋の行方に期待を込めつつ
不安にも思う心を、流される舟に例えた歌。
声にも色があって、この二首の色は全く違う。
2枚連取し現在 21-22 。
思うように運べなくて苦しい。
でも互角に渡り合えているのが嬉しい。
詩暢ちゃんも同じように思ってくれてるかな。
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詩暢「《 しのぶれど 》送ります。」
会場がざわつく。
「え?得意札送ったけど…
クイーンって守りがるただよね…?」
いつもなら有り得ない送り札に
その場にいた皆が驚いた。
詩暢ちゃんが、積極的に攻めようとしてる…?
これは狙うよって意思表示なの?
だめ、落ち着け、動揺は命取りだ。
こんな時こそ敵陣抜いて余裕が欲しいのに
《 あし 》《 やまが 》と空札が続き焦りを煽る。
” わが ” バンッ
” そではー ”
まずいと思った瞬間には時既に遅し、
勢いを殺しきれず
《 わがい 》にお手つきをしてしまった。
千早「…NAME1っ…。」
奏「…NAME1ちゃんがんばって…!」
背中を冷たい汗が伝う。
普段お手つきなんか絶対しないのに。
ちゃんと聴け。
切り替えろ。
気持ちの上で重要なのはミスした後の、次の1枚。
NAME1「…はーー………すぅっ…。」
息をしっかりと吐いて力を抜き
新鮮な空気を取り込むと、澄んだ気分が蘇った。
送られた《 よを 》を自陣に並べる。
” い ” ヒュッ
” まは ” トッ
” ただー おもいたえなん とばかりをー ”
よし1枚。
敵陣《 いまこ 》を攻めて
自陣《 いまは 》に戻って払う。
配置が私の利き手側で直線的だったのもあり
素早く綺麗に戻ることができた。
耳が読手の浅い呼吸を捕らえ始める。
少しずつ、だけど確実に、集中が深くなってゆく。
” y ” パッ
” uらのとをー ”
「二字決まり半音で取ったぞ…。」
「どんな耳だよ…。」
《 ゆ 》札は《 ゆう 》《 ゆら 》の二札。
《 ゆうされば 》は夕焼けに染められた稲穂の情景。
《 ゆらのとを 》は恋の行方に期待を込めつつ
不安にも思う心を、流される舟に例えた歌。
声にも色があって、この二首の色は全く違う。
2枚連取し現在 21-22 。
思うように運べなくて苦しい。
でも互角に渡り合えているのが嬉しい。
詩暢ちゃんも同じように思ってくれてるかな。
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