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第七章*

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NAME1「本当はみんな揃った時に
見せようって太一と言ってたんだけど。
昨日、須藤さんとヒョロくんが
うちに持って来てくれたの。」




㊙と書かれたそれには

北央の人たちの想いが込められている。




太一「北央学園がこれまで蓄積してきた
他県の強豪校の資料だ。」

NAME1「全国常連校のメンバーのデータ、
戦略のスタイルや指導者の情報も載ってる。」

太一「近江勧学館の使い方、
北央が常宿にしてる旅館の紹介まで。
正直言って助かるよ。」

NAME1「あのプライドの高い須藤さんが…北央が…
どんな想いでこれを私たちに託したと思う?」

太一「なのになんでおまえ負かした高校
漬物石みたいに思ってんだ。ふざけんな。」




弱り切ってる千早に今言うのは

酷なのかもしれない。

でも北央のみんなのことを思うと

言わずにはいられないんだ。




NAME1「なにも恥ずかしいことなんかない。
私たち正々堂々全力で戦った。
千早の中にも残ってるでしょ?」


太一「ずっと連れていく一番近い味方だよ。」




私たちが強くならなきゃいけないのは

かるただけじゃない。

怖がって逃げる訳にはいかない責任があるんだ。




私たちは強豪犇めくこの地区で勝ち上がった

《 東京都代表 》

堂々としよう。




千早「仲…間……。」




濡れた頬を拭いながら千早が言う。




千早「そっ…か。…そうだよね。」

NAME1「東京代表のエースが泣かなーい!」

太一「NAME1は人のこと言えなーい!」

NAME1「……ぬ!」




道行く人たちの視線を気にも止めず

3人肩を叩いて笑いあった。






太一「…にしてもNAME1
おまえ中々言うようになったな。」

NAME1「…えっ。」

千早「ほんと!ちょっとびっくりしたー。」

NAME1「はわわ、ごめん…!」

太一「謝ることないだろ。
そーやっていつも言えばいーんだよ。
黙ってるから地味子とか言われんだぞ。」

NAME1「それ言ってたの太一じゃん。」

千早「そーだよ!バカ太一〜。」

太一「なっ!」

千早「…ありがと、NAME1。」

NAME1「千早…。」




もう一人じゃない。

仲間がいる。

私、強くなれる気がするよ。




太一と…

千早と……

新と………

ずっとずっと一緒にかるたをー…。






《 第七章 〜完〜 》





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