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- 太一side -






100枚中《や》の札は４枚。

《やへ》《やまざ》は詠まれたから

自陣右の残り２枚は《や》でまとめて払う。




《きり》は《き》の１音で取れる。

《きみがため》の２枚はとっくに詠まれた。




《ち》札《ちぎりお》は詠まれたから

敵陣《ちぎりき》《ちは》は《ち》で両方払う。

思い切りよく出る！




《な》の札は８枚。

《ながら》《ながか》《なにし》《なつ》

《なにはが》《なにはえ》がもう詠まれてる。

この場にあるのは《なげけ》

空札の《なげき》が出たら要注意だ。




よく聞け！

引っかかるな！






俺は

NAME1や千早みたいに感じが良い訳でも

西田みたいに流れを読める訳でもない。




後半になると

運動能力よりも頭脳戦を強いられる。

一番の取り柄を活かす場面。

暗記だけは正確に。

それが今の俺の唯一の武器だ。

詠まれた札、場にある札、空札

全てを把握しきる。





決まり字の変化だけは絶対に間違えない。

俺がみんなの背骨になるんだ。




ミスなんか１枚だってしてやるか。







- 太一side - end.





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