第六章*
お名前入力
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
.
ゴッ…
鈍い音を立て千早が倒れ込む。
太一「あっ、寝た。」
NAME1「千早ー、まだ次あるよーっ。」
肉まん「あっ、かなちゃん?!」
珍しく和装にそぐわぬ慌ただしさで
畳の上を走り入るかなちゃん。
奏「机くんっ!」
遠慮がちな面持ちで詰まる机くんを
かなちゃんがひしっと取り捕まえると、
どうにも逃げる余地を無くし
机「あっ…あわわ。」
と、しどろもどろに声を上げた。
奏「逃がしませんよ、帰しませんよ。
なんですか、帯ほどこうとして!
直しますからちゃんと立って!もう。」
机くんの袴を整え、
西高の選手達が涙に咽ぶ姿を見つめながら
かなちゃんが言う。
奏「……気がついてましたか?」
机「え?」
奏「ここにいる人達の足の甲、
みんな皮膚が硬くなってタコになってる。
畳の上で何年も正座をしてきた足です。」
心ならずも意識に上らなかったこと。
奏「私達が中々勝てないの、
当然じゃないですか。
タコができるまでがんばりましょうよ。」
かなちゃんの柔和な言葉は
机くんに励みを与え、
背中を押すには充分だった。
机「かなちゃん………
さっき、初勝利おめでとう……。」
ぐぅぐぅと寝息を立てる千早を置いて
私たちの周りに和やかな空気が蔓延る。
《 仲間にするなら
畳の上で努力し続けられるやつがいい 》
ー……
机「…ごめん………、みんなごめん………………。」
そう言って机くんが深々と頭を下げた。
各々の温情ある面持ちから、
やっと今
このチームの土台ができた気がする。
太一「…駒野……。」
肉まん「俺も…悪かったよ。」
NAME1「机くん、これからもよろしくね。」
もう一度一緒にー……。
それぞれ想いを抱き挑んだ準決勝。
その心が机くんに届いて、
すごく嬉しくて身も心も軽くなる。
ひとまわり《チーム》として成長した
私たち瑞沢と、あの強豪校との決勝まで
あとわずか20分ー……。
《 第六章 〜完〜 》
.
ゴッ…
鈍い音を立て千早が倒れ込む。
太一「あっ、寝た。」
NAME1「千早ー、まだ次あるよーっ。」
肉まん「あっ、かなちゃん?!」
珍しく和装にそぐわぬ慌ただしさで
畳の上を走り入るかなちゃん。
奏「机くんっ!」
遠慮がちな面持ちで詰まる机くんを
かなちゃんがひしっと取り捕まえると、
どうにも逃げる余地を無くし
机「あっ…あわわ。」
と、しどろもどろに声を上げた。
奏「逃がしませんよ、帰しませんよ。
なんですか、帯ほどこうとして!
直しますからちゃんと立って!もう。」
机くんの袴を整え、
西高の選手達が涙に咽ぶ姿を見つめながら
かなちゃんが言う。
奏「……気がついてましたか?」
机「え?」
奏「ここにいる人達の足の甲、
みんな皮膚が硬くなってタコになってる。
畳の上で何年も正座をしてきた足です。」
心ならずも意識に上らなかったこと。
奏「私達が中々勝てないの、
当然じゃないですか。
タコができるまでがんばりましょうよ。」
かなちゃんの柔和な言葉は
机くんに励みを与え、
背中を押すには充分だった。
机「かなちゃん………
さっき、初勝利おめでとう……。」
ぐぅぐぅと寝息を立てる千早を置いて
私たちの周りに和やかな空気が蔓延る。
《 仲間にするなら
畳の上で努力し続けられるやつがいい 》
ー……
机「…ごめん………、みんなごめん………………。」
そう言って机くんが深々と頭を下げた。
各々の温情ある面持ちから、
やっと今
このチームの土台ができた気がする。
太一「…駒野……。」
肉まん「俺も…悪かったよ。」
NAME1「机くん、これからもよろしくね。」
もう一度一緒にー……。
それぞれ想いを抱き挑んだ準決勝。
その心が机くんに届いて、
すごく嬉しくて身も心も軽くなる。
ひとまわり《チーム》として成長した
私たち瑞沢と、あの強豪校との決勝まで
あとわずか20分ー……。
《 第六章 〜完〜 》
.